2017年シーズン、プロトタイプ・チャレンジ(PC)クラスから最高峰のプロトタイプ(P)クラスにステップアップしたPR1マティアセン・モータースポーツは、インディカー・シリーズに参戦しているAFSレーシングとの提携を発表。2018年のドライバーにインディカードライバーのセバスチャン・サーベドラ、スポーツカーレースで活躍するグスタボ・ヤカマンが起用された。
ゲイリー・ピーターソン率いるAFSレーシングは長年にわたってインディカー・シリーズ、インディ・ライツなどのシングルシーターカテゴリーに参戦してきたが、今回のPR1マティアセンとの提携によって初めてスポーツカーレースに挑むこととなる。
ボビー・オーゲルとピーターソン、ふたりのチーム代表が率いることとなったAFS/PR1マティアセン・モータースポーツは、2018年も引き続きIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)のPクラスに52号車リジェJS P217・ギブソンを投入するが、ホワイトを基調としたマシンカラーリングはオレンジとイエローのツートーンカラーになる予定だ。
52号車リジェのステアリングを握るのは今季、インディ500を含むシリーズの計4戦にスポット参戦したサーベドラと、WSCCやブランパンGTシリーズに参戦しているヤカマンというコロンビア人コンビに決定。
また、ドライバー以外では2016年のWEC世界耐久選手権のLMP2クラスで年間2勝、シリーズランキング2位となったRGRスポーツ・バイ・モランドのトニ・カルデロンをマーケティング兼スポーティングディレクターに迎えている。
「チームメンバー全員が今回のパートナーシップ締結を喜んでいるよ。AFSレーシングとゲイリー・ピーターソンのモータースポーツへの情熱は、我々のチームをより強くしてくれるだろう」と語るのはPR1マティアセン・モータースポーツ代表のオーゲル。
チーム強化のキーマンに挙げられたピーターソンは「ボビー(・オーゲル)が率いるPR1チームに加われたことに興奮しているよ。今後、ボビーとオンローク(・オートモーティブ社)をテクニカル面でサポートしていきたいと考えているんだ」とコメント。
一方、インディカーについては「私はまだインディカーから撤退するつもりはない。まだ必要な機材はもっているし、あそこにはたくさんの友人がいるからね。しかし、今はスポーツカーシリーズで新しい友人を作ることを楽しみにしているんだ」と語っている。
スポーツカーレースは自分にとって新たなチャプターになるだろうと語るサーベドラは、チームへの加入を「とても興奮している」とコメントし、「ゲイリー(・ピーターソン)とボビー(・オーゲル)が率いるチームの一員となれたことをとても光栄に思う」と続けた。
「このチャレンジは間違いなく僕のキャリアのハイライトのひとつになるはずだ。“チーム・コロンビア”のコンセプトも楽しみだね」
そんなサーベドラの後輩であるヤカマンは「ふたりのコロンビア人ドライバーが(WSCCのような大きなシリーズで)ひとつの目標に向かって一緒にレースを戦うのは初めてのことだ。僕たちは多くの世代にとっての前例になるだろう」と語った。
「極限状態で何ラップも限界に近いドライビングを強いられるインディカーを経験しているセブ(セバスチャン・サーベドラ)からたくさんのことを学べるのを楽しみにしているんだ」
「同じように、僕はこれまでのスポーツカーレースでの経験からレース中いつプッシュして、どこでマネージメントに徹するのかという耐久レースで必要なことを理解している。過去5年間に学んだことを彼に伝えることができるはずだよ」
「AFSとPR1の関係は、僕とセブの関係とよく似ている。僕らは互いに補いあう必要があるが、彼らがいなければこのプログラムをスタートすることはできなった。だからゲイリーとボビーには感謝してもしきれないよ。そして(1月5~7日に開催される)『ロア(・ビフォア・ロレックス24)』でマシンをドライブするのが待ちきれないんだ!」