BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の強豪チームであるモーターベース・パフォーマンスは、2018年シーズンに向けて元WTCC世界ツーリングカー選手権ドライバーのトム・チルトン起用を発表した。
2017年も、WTCCとBTCCに参戦し“二足のわらじ”状態で活動してきたチルトンは、ボクスホールのワークス復帰を担ったパワー・マックス・レーシングの『ボクスホール・アストラBTCC』をドライブしランキング15位。WTCCではセバスチャン・ローブ・レーシングのシトロエン・CエリーゼWTCCでシリーズ最終年のインディペンデント王者を獲得している。
その2017年を終え、2018年に向けて「ひとつのチャンピオンシップに集中して取り組みたい」と語っていた32歳のチルトンは、BTCC参戦に絞った上でパワー・マックス・レーシングから移籍。フォード陣営の強豪チームへの加入を決めた。
2017年から世界的食品企業ネスレのシリアル・ブランドである“シュレッデド・ウィート”のバナーでシリーズを戦ってきたモーターベース・パフォーマンスは、2018年も引き続きメインスポンサー契約を締結し『チーム・シュレッデド・ウィート・レーシング』としてエントリー。
さらにチルトン車は、WTCC時代にもパーソナルスポンサーとしてマシンに掲出していた金融コンサルティング企業“ギャラガー”の支援も受けることとなる。
「モーターベースはグリッド上でもっともプロフェッショナルなチームのひとつで、僕はチームにうまく溶け込んで、すぐにフィットすることができると思う」とチルトン。
「それと、フォード・フォーカスをふたたびドライブする日が来るなんて本当に興奮している。以前フォーカスに乗っていた2010年にはインディペンデント・トロフィーを勝ち獲ったし、もう一度そのステアリングを握れて光栄だよ」
その2010年BTCCでのインディ・タイトルを経て、チームは当時の世界選手権であるWTCCに昇格。そこでもチーム・エーオンとしてフォード・フォーカスSTで世界戦デビューを果たしている。
「2018年はBTCC一本にフルコミットして、全力でシリーズを戦うつもりだ。BTCCのファンは最高だし、コンペティションもし烈だ。そういうチャンピオンシップでレースをするのが大好きだし、マシン、ファン、バトル、BTCCほどあらゆるものが“近い”選手権はない。すべての勝利、表彰台は格別の経験になるんだ」と、BTCC愛を語るチルトン。
「WTCCでのインディペンデント・タイトル獲得の勢いを持ち込んで、2018年はチームとともにツーリングカー最高峰の選手権でタイトル争いを繰り広げたいと思っている。BTCCのチャンピオン、それが次の目標だ」
一方、チーム代表を務めるデビッド・バートラムも、チルトンとの契約を歓迎するとコメントした。
「まずは、トムを我々のマシンに乗せられてうれしい」とバートラム。
「我々のチームの歴史にトムが新たな経験や視点をもたらしてくれると信じているし、それは来季に向けてモーターベース・パフォーマンスがBTCCタイトルに挑む原動力ともなってくれるだろう」
「彼がBTCCとWTCCの両選手権で得た経験はフォード・ブランドの進歩にも大いに役立つだろうし、彼のBTCCでの成功はフォードとともにあった。彼はフォードのプロダクトと、その哲学をよく知っているし、我々チームにもすぐにフィットしてすぐに競争力を発揮してくれるはずだ。チームとしても今後数週間でさらにいくつかの発表ができるだろう」
モーターベース・パフォーマンスの2018年型『フォード・フォーカスST』のお披露目は、年明けのイギリス・バーミンガムで開催される、オートスポーツ・インターナショナル・ショーの舞台が予定されている。