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DTM:2018年で参戦終了のメルセデスAMG、元王者ウェーレインやジュンカデラ起用を検討

2017年12月25日 12:42  AUTOSPORT web

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2017年は開幕前の大クラッシュでつまづいた形のパスカル・ウェーレイン(右)
ザウバーでF1ドライブを経験したメルセデスJr.のパスカル・ウェーレインと、同じくメルセデスAMGでリザーブドライバーを務めるダニエル・ジュンカデラが、ワークス参戦最終年となる2018年のメルセデスDTMドイツ・ツーリングカー選手権のドライバーラインアップの有力候補に挙がっている。

 2018年限りでDTMからの撤退を表明しているメルセデスAMGは、2017年限りでワークスドライバーからの離脱を表明したロバート・ウィケンスの代わりとして、ウェーレインとジュンカデラを有力候補として検討中だという。

 ドイツ出身のウェーレインは、2017年シーズンのF1でザウバーのシートを確保し19戦を戦ったものの、2018年に向けてはザウバーがアルファロメオとの協調路線を採用した影響もあり、フェラーリ育成枠FDA出身のシャルル・ルクレールにポジションを譲る形となっていた。

 2015年にDTM王座を獲得しているウェーレインは、ふたたびツーリングカーのトップカテゴリーに戻り、メルセデスとの最終年をともに戦うかどうか、決断を迫られている。

 またDTM撤退以降、2019/20のフォーミュラEへの正式なチャレンジも表明しているメルセデスは、その電動フォーミュラのシートにウィケンスを座らせるべく、シングルシーター修行としてシュミット・ピーターソン・モータースポーツに送り出し、インディカーへの挑戦を支援している。

 仮にウェーレインがF1リザーブの可能性をメインに据えると決断した場合、ウィケンスの空席には2013年から16年までメルセデスとともに戦い、昨季2017年も同リザーブとシミュレーターでの開発ドライバーを務めた、ジュンカデラに白羽の矢が立つこととなる。

 またメルセデスは、このワークス活動最終年に向けてドライバーラインアップにルーキーの起用を積極的には考慮していないとも言われており、2017年のヨーロピアンF3でランキング3位を獲得し、先日のテストでは日本のスーパー・フォーミュラを初ドライブしたマキシミリアン・ギュンターを従来の慣例どおりDTMレギュラーに起用する可能性は薄いとみられている。

 ただし、2018年DTMカレンダーでは第2戦のラウジッツリンクがフォーミュラEのベルリン戦と日程重複するため、エドアルド・モルターラとマーロ・エンゲルの代役として、DTMにデビューする可能性は残されているようだ。

 残るメルセデスAMGのシートには、F1でウイリアムズのレギュラー復帰候補にも挙げられたポール・ディ・レスタと、ルーカス・アウアー、ゲイリー・パフェットの残留が濃厚。

 一方のアウディは、2017年王者のレネ・ラストとロイック・デュバルは、引き続き2年目のワークスドライバーを継続し、マティアス・エクストローム、マイク・ロッケンフェラー、ジェイミー・グリーン、ニコ・ミューラーという不変のラインアップで戦う予定となっている。

 そしてトム・ブロンクビスト、マキシム・マルタンが離脱したBMWは、新たにヨーロピアンF3卒業生のジョエル・エリクソンとオーストリア人のフィリップ・エンゲの加入を発表している。