メルセデスF1チームのトップであるトト・ウォルフは、チームが現在、4度のF1世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンとの契約延長交渉に時間を割いていることを明らかにした。
しかしながらハミルトンは束縛するのが難しい人物であることから、早期に契約発表を行うことはないだろうとウォルフは考えている。現在ハミルトンは、2018年シーズン末までの契約を結んでいる。
ウォルフはBBC 5 LiveのF1レビューショーで以下のように語った。
「我々は新たな長期契約について交渉している。ルイスがこの先も長年にわたってチームに留まってくれることを望んでいる」
「それが関係者全員の願いだ。言うまでもなく彼はチームに残ることを望んでいるし、我々も彼に残ってほしいと思っている」
「だが同時に彼は、将来にできることを決めるうえでは、心を落ち着ける必要があると思う。当然ながら彼は最高のドライバーであり、すべての結果で抜きん出ようと思っている」
「しかし同時に、彼は自由な精神の持ち主でもある。彼は2019年にレーシングドライバーでいる選択肢も、ファッション業界で起業する選択肢も持ったままでいたがっている」
「現時点での彼はF1を愛しているし、他のことをやりたいとは思っていない。他のすべてのことは趣味だ。だが2年や3年、もしくは4年のうちに気が変わるかもしれない」
2019年についてウォルフが懸念しているのはハミルトンのことだけではない。バルテリ・ボッタスもまた来年末でフリー・エージェントになるのだ。
「バルテリとルイスの間の良好な関係性は、2017年のような難しいシーズンにおいては財産だった。このペアが継続してほしいと思う限りは、2018年もふたりに全力を注いでいく。とはいえ、2019年はとてもエキサイティングな新しい年になるだろう」とウォルフは話す。
F1デビューを狙う新たな才能ある若手が出番を待っているだけでなく、2019年には何人かのビッグネームも獲得可能になる。ダニエル・リカルドはレッドブルとの契約が来季末で完了するため、メルセデスのシートの有力候補となり得るのだ。
「多くの経験を積みつつある、若いドライバーたちがいる。そのうち何人かの非常に優れたドライバー、たとえばダニエル(・リカルド)などがフリーになる」とウォルフは認め、以下のように続けた。
「エステバン(・オコン)は傘下のドライバーのひとりなので検討対象ではあるが、チームはバルテリを全面的に支援していく」
「来シーズン開幕からの序盤の三分の一がどう展開していくかを見たい。我々のマシンに十分なパフォーマンスと強さがあるかどうかをだ」
「それが、我々が現在集中していることなのだ。その次に分析を行ってから、願わくは正しい判断を下したい」