マクラーレンF1チームのエグゼクティブディレクターであるザック・ブラウンは、チームが2018年のインディアナポリス500に出場することは絶対にないと述べた。
昨シーズン、マクラーレンはアンドレッティ・オートスポートの協力のもとインディ500にエントリーした。これはフェルナンド・アロンソがモナコGPを欠場し、この伝統的なレースに出場できるようにするための措置だった。
レースではアロンソが首位を走行する場面も見られたものの、ホンダ製エンジンのトラブルにより、レース終了まで残り21周という時点でリタイアとなった。結果は振るわなかったものの、メディアとファンの反応といった観点からは大きな成功を収めたと言える。
「今年の参戦は一度限りのクレイジーな思いつきから始まったが、素晴らしい機会となった」と今週ブラウンはRACER.comの独占インタビューで述べた。
しかしアロンソは来年のレース参戦は計画していないと語っている。つまりマクラーレンも参戦することはないということだ。
「参戦の計画はない。参戦するための要件を満たすことができなかったからだ。以前フェルナンドとともに築き上げた思いを、再現することは難しい」
「来年、もう一度インディ500にエントリーするだけならできたかもしれない。だがそれではマクラーレンらしくない。我らが誇るマクラーレンが何かをする際には、マクラーレンの流儀でやらなければならない」
「適切な方法で参戦できず、我々がショーの目玉となれないならば、やろうとは思わない」
しかしブラウンは、インディカーへの将来的な可能性については除外していない。ベライゾン・インディカー・シリーズのフルシーズンの一部である、インディ500を含むレース参戦の可能性はあると見られる。
「次に参戦するときには、インディ500だけにしろ、インディカーにしろ、一度限りということにはしたくない」
ブラウンによるとそれはマクラーレンの優先順位の判断によるという。
「インディ500に行くための時間を、どれだけ用意できるだろうか」
「もしインディ500だけということに決めたら、その後10年はそれのみに参戦することにしたい。マシンを買い、チームとパートナーになる。長期にわたって取り組むことになるだろう」
「インディアナポリス500は、インディカー全体の認知度のうち大きなパーセンテージを占めている。やりたいことを達成するのには、それだけで十分だろうか。それともフルシーズン参戦したいだろうか?」
「そうしたことのすべてを検討している段階だ」とブラウンは締めくくった。
ブラウンは、スポーツカー・レーシングチームのユナイテッド・オートスポーツの共同創設者でもある。同チームからは、アロンソが来月のロレックス・デイトナ24時間レースに参戦する予定だ。チームメイトは、マクラーレンの新テスト兼開発ドライバーであるランド・ノリスが務める予定となっている。