映画『THE SQUARE』が『ザ・スクエア 思いやりの聖域』の邦題で、4月28日から全国で順次公開される。
今年の『第70回カンヌ国際映画祭』でパルムドールに輝いた同作は、著名な現代アート美術館のキュレーターとして周囲の尊敬を集めるクリスティアンが主人公。次の展示として、通りかかる人々を利他主義に導くインスタレーション『ザ・スクエア』を準備しているクリスティアンが、盗まれた自分の財布とスマートフォンを見つけるためにとった「ある愚かな行動」によって、取り返しのつかない事態に巻き込まれていくというあらすじだ。
メガホンを取ったのは、『フレンチアルプスで起きたこと』などの作品で知られるスウェーデンのリューベン・オストルンド監督。同作ではアート界で成功したエリートが遭遇する様々なハプニングを通して、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題をブラックユーモアを交えて描いている。
なお同作は『ヨーロッパ映画賞』でも6冠に輝くなど、これまでに16の映画賞を受賞。『アカデミー賞』外国語映画賞のスウェーデン代表にも選出されている。