2018年シーズンのWRC世界ラリー選手権でセバスチャン・ローブのスポット起用を発表したシトロエン・レーシングは、あわせて2018年のドライバーラインアップも明らかにした。
新車両規則が導入された2017年シーズン、チームランキング最下位と苦戦を強いられたシトロエン。2018年に向けては必勝体制を構築するべく、WRC9連覇を達成したレジェンド、ローブを3戦で起用すると発表している。
チームは、そのローブ起用発表にあわせて、参戦体制も発表。引き続き、クリス・ミークがチームのエースドライバーを務め、シリーズ全戦でシトロエンC3 WRCをドライブする。
ローブとマシンをシェアすることになる若手ドライバーのクレイグ・ブリーンは、ローブが参戦しない10戦でステアリングを握る。そのほか、シリーズ数戦ではカリッド-アル・カシミもC3 WRCをドライブするという。
なお、2017年はレギュラードライバーとしてWRC最上位クラスに参戦したステファン・ルフェーブルについては、シトロエンが開発中のC3 R5で下位クラスのWRC2に参戦することとなった。
2018年の布陣について、シトロエン・レーシングのイブ・マトン代表は「これまでクリス(ミーク)とクレイグ(ブリーン)とともに築き上げてきたものを生かすことにした」と述べている。
「クリスの速さに疑いの余地はない。あとは今シーズン終盤のようにクリスが落ち着いた精神状態を保つことができればいい。当然、勝利や表彰台獲得が目標だが、クリスならシリーズチャンピオンも争える」
「一方のクレイグはシーズンを通して安定した走りで、実力を発揮してくれた。彼にはまだ成長する余地が残されているし、まだまだ上へ行けるドライバーだ」
「また、ふたたびセバスチャン・ローブと(コドライバーの)ダニエル・エレナをチームに迎えられうれしく思う。彼らがシトロエン以外からWRCに参戦することは想像すらできないことだ!」
「ステファン(ルフェーブル)についても信頼を置いている。我々が大きな期待を寄せているシトロエンC3 R5のアンバサダーとしての仕事を果たしてくれるはずだ。また、WRC2に参戦することで経験を積みながら、腕を磨くことができる」
引き続き、チームのエースを務めることになったミークは「シトロエンC3 WRCの参戦初年度は、さまざまな情報を収集できた。これが2018年に役立つはずだ」とコメントした。
「いくつかのラウンドでは厳しい戦いを強いられたが、それでもマシンのポテンシャルはお見せできたと思っている。2018年はよりハードにプッシュして、シリーズが行われるあらゆる路面コンディションで安定したパフォーマンスを発揮するつもりだ」
2018年のWRCは1月25~28日の第1戦モンテカルロで開幕する。