ウイリアムズF1のレースシートを狙うロバート・クビカが、チームに対して700万ドル(約7億9,000万円)を提示し、7戦分の出場権を得ようとしていると報じられた。
現時点で確定していない2018年F1シートはウイリアムズの1席のみ。ランス・ストロールのチームメイト候補としては、2010年以来のF1復帰を目指すクビカが有力とみられてきたが、アブダビでのF1タイヤテストに参加したセルゲイ・シロトキンが急浮上。最近の報道ではシロトキンの起用が濃厚といわれている。
しかしウイリアムズが年内に予定していたドライバー発表を1月に延期することを発表したため、新たな憶測が浮上してきた。
シロトキンは母国ロシアのSMP銀行からのスポンサーシップ約20億円を提示、これが決め手になり、基本合意にまでこぎ着けたとの説もある。しかしクビカサイドは可能性が潰えたとは考えていない。
クビカのマネジメント陣営であるアレッサンドロ・アルーニ・ブラビとニコ・ロズベルグは、ウイリアムズに対し、2018年序盤7戦にクビカを出場させ、パフォーマンスに満足できなければ降ろすことができるという条件で、700万ドル(約7億9,000万円)を提示したとの報道がなされている。
フィンランドのMTVは「彼(クビカ)が(7戦の間に)ウイリアムズを納得させられなければ、シロトキンが代わってレースシートにつく」と伝えた。
この提案をウイリアムズは「真剣に検討」しており、それがドライバー発表を年明けに遅らせた理由であるともいわれている。
アブダビテスト後、クビカには十分な速さがなかったという報道も出てきているが、F1ジャーナリストのジョー・サワード氏によると、これはウイリアムズがシロトキンを金銭的な条件によって選んだと言われないために故意に流された情報であるとの説もあるという。いずれにしてもウイリアムズが資金を必要としているのは確かで、ドライバー発表を延期したのは、クビカに対してさらなる資金集めの時間を与えるためかもしれないとも、彼は伝えている。