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日本郵便、「中の人」から「やってもやっても終わらない」の嘆き…どんな状況?

2017年12月19日 20:42  弁護士ドットコム

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「やってもやっても終わりません」。荷物の遅配が心配される中、日本郵便の宅配サービス「ゆうパック」をめぐって、「中の人」を名乗る人物が12月17日、ツイッターにこんな投稿をして、話題になっている。日本郵便は12月19日、弁護士ドットコムニュースに対して、「先週が荷物数のピークだった」「全体として、荷物が滞っている状況ではない」とコメントした。


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●「もう現場は大混乱ですよ」

今回話題になったきっかけは、年末に開催される同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ)に関するつぶやき。コミケ会場に送る荷物を郵便局に持ち込んだところ、郵便物の配達が遅くなっていることを窓口の近くで聞いたとして、現場が想像以上にパニック状態だったと伝えている。


このツイートに対して、「中の人」を名乗る人物は、「もう現場は大混乱ですよ」「ゆうパックに携わる社員は完全に労基案件ラインぶっちぎって残業休日出勤繰り返して処理に当たっていますが、やってもやっても終わりません」と返信して、深刻な状況を訴えている。


●「ふつうにやっていては荷物がさばききれないこともある」

日本郵便によると、ゆうパックは、例年12月は平常の月とくらべて、荷物数が50%ほど増加する。さらに、ヤマト運輸と佐川急便が今秋に値上げした影響もあり、前年同月と比べて、今年9月は17%、10月は23%、11月は25%も荷物数が増えた。さらに、12月も20%弱ほど増える見通しだという。


一方で、日本郵便の広報担当者は「先週(12月3週目)がピークだった。今週(12月4週目)から落ちてきた。例年も同じ傾向であり、これからもっとひどくなるという状況ではない」「全体として、荷物が滞っている状況ではない」と強調する。ただ、個々の郵便局では、30~40分ほどの遅配が生じているところもあるという。


休日出勤や本来現場ではない人が配達などに関わっている、という内容について、広報担当者は「年末は、われわれにとって特別な時期だ。ふつうにやっていては、荷物がさばけないこともある。緊急避難的に、そういうことをして荷物を届けないといけなくなる状況もある。そこで諦めると、われわれの仕事はいらなくなってしまう」とコメント。


そもそも12月の荷物量が多いため、人員の配置も考慮しているという。配達や区分けのスタッフをアルバイトで補充しており、「まったくさばききれないことはない」(同担当者)という。さらに残業については「手当てをしっかりと払う」とし、休日出勤については「たしかに今は休みがとれにくいが、あとからとれるようにする」と述べていた。


(弁護士ドットコムニュース)