第10位 ヒュルケンベルグ vs オコン&ペレス(第12戦ベルギーGP) オー・ルージュでフォース・インディアのセルジオ・ペレスとエステバン・オコンが激しすぎる同士討ち。ペレスがオコンをウォール際に幅寄せしている隙にルノーのニコ・ヒュルケンベルグが2台をパスしていく。カナダGP、アゼルバイジャンGPに続いて起こったチームメイト同士の接触に対し、フォース・インディアは以後、ふたりが自由にコース上で争うことを禁じた。
第9位 サインツJr. vs ペレス(第17戦アメリカGP) このレースからルノーに移籍したカルロス・サインツJr.は、予選8番手の大躍進。周回を重ねるごとにマシンに慣れてきたサインツJr.は、33周目のターン19でペレスとのサイド・バイ・サイドのバトルに競り勝ち、7位入賞を果たした。
第8位 アロンソ vs サインツJr.(第11戦ハンガリーGP) 苦戦続きのマクラーレン・ホンダが2台そろって予選Q3に進出したハンガリーGP。36周目にソフトタイヤに交換したフェルナンド・アロンソは、37周目の1コーナーでサインツJr.に先行を許すものの、クロスラインで逆転のオーバーテイクに成功。「新品のタイヤでプッシュできるのは2ラップだけだと分かっていたから“カミカゼ”のように攻めたのがうまくいった」とアロンソ。
第7位 リカルド&ライコネン vs ボッタス(第12戦ベルギーGP) 34周目のケメルストレートエンド、ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルがトップ争いをしている後ろで、ダニエル・リカルドとキミ・ライコネンがバルテリ・ボッタスを左右からオーバーテイク。2台に挟まれ行き場を失ったボッタスはたまらずコースアウトを喫し、5番手まで後退してしまう。
第6位 リカルド vs ライコネン(第13戦イタリアGP) パラボリカでスリップに入ったリカルドは41周目のターン1でライコネンを鮮やかにオーバーテイクし、4番手に浮上。大勢のティフォシが見守るモンツァだが、ライコネンはまったく抵抗することができなかった。
第5位 マグヌッセン vs マッサ(第14戦シンガポールGP) スタートから上位勢の事故など波乱含みの展開となったシンガポールGPは2度のセーフティカー出動の後、15周目にレース再開。17周目、ケビン・マグヌッセンが幅寄せされながらもなんとかフェリペ・マッサをオーバーテイク。意地を見せるマッサにいったんは抜き返されたが、マグヌッセンはターン7で再びマッサをパス。
第4位 ハミルトン vs アロンソ(第18戦メキシコGP) レース序盤にベッテルと接触しダメージを負ったハミルトンは最後尾まで後退。少しずつ追い上げを果たしたハミルトンは、好走を見せるアロンソを抜きあぐねたが、ついに67周目のターン5でトラックリミットぎりぎりまで使いながらオーバーテイクに成功。9位入賞を果たし、4度目のタイトルを獲得した。
第3位 ベッテル vs ボッタス(第5戦スペインGP) オープニングラップにトップに立ち、14周目にソフトタイヤに交換したベッテルは、16周目にリカルドをパス。ところが、その後8周に渡ってボッタスを抜けず、25周目にようやくオーバーテイク。このタイムロスが響きその後のハミルトンとの争いに敗れ、2位に終わる。「彼はタイヤがタレた状態で、ずっと僕をブロックし続けた。なかなか抜けず、その間にタイムロスしてしまった」とベッテルはレース後に語った。
第2位 ベッテル vs リカルド(第2戦中国GP) 22周目、ベッテルとリカルドの攻防。サイド・バイ・サイドでホイール同士を何度か接触させながら、ターン7でアウトから襲いかかるベッテル。接触事故の危機を間一髪逃れ、見応えのあるオーバーテイクを成功させた。
第1位 リカルド vs ヒュルケンベルグ&ストロール&マッサ(第8戦アゼルバイジャンGP) コース幅の狭い市街地コースにおいて、最後のリスタートでリカルドがまるでテレビゲームのシーンのように、ヒュルケンベルグ、ランス・ストロール、マッサの3台をまとめてオーバーテイク。そのインパクトの大きさから、これが2017年の最優秀オーバーテイクに選出されることとなった。
リカルドは、2017年シーズン、全ドライバーにおいて最多の43回、オーバーテイクを成功させている。