アウディスポーツはカスタマーチーム向けの新たなレーシングマシンである『アウディR8 LMS GT4』のデリバリーを開始した。
GT4カーは、高速化とコストの高騰が進んでいるGT3カテゴリーに代わって、ジェントルマンドライバーの新たな受け皿となっているカテゴリー。アウディのほか、BMWやポルシェ、マクラーレン、シボレーなどがGT4カーをリリースしている。
人気が高まりつつあるGT4カテゴリーにアウディが投じるR8 LMS GT4は、2017年4月のニューヨーク国際オートショーで発表された1台で、すでにニュルブルクリンク24時間耐久レースで実戦デビューも果たしている。
このR8 LMS GT4は最高出力495馬力を発生させながらも、市販モデルのアウディR8クーペと60%のパーツを共有。また、アウディ・スペースフレームによる高い安全性を確保しながらもローコストを実現しているという。
同社にとって、アウディR8 LMS GT3、アウディRS3 LMSに続く3台目のカスタマー向け車両となるR8 LMS GT4のデリバリー第1陣は全12台。内訳はアメリカに5台、アジア地域に2台、オーストラリアに1台、オランダのチーム・ブルギニオンに2台、ドイツのフェニックス・レーシングに2台となっている。
このうちフェニックス・レーシングは、このR8 LMS GT4で2018年1月12~13日のドバイ24時間に参戦。その後、各カスタマーはデイトナ24時間やリキモリ・バサースト12時間などにマシンを投入する。
アウディスポーツでカスタマーレーシング部門を取りまとめるクリス・ラインケは「新プロジェクトはつねに新たな始まりを感じさせる。マシンのデリバリーが始まったことはカスタマーたちにとってだけでなく、我々にとっても特別な瞬間だ」と語った。