舞台『ヘンリー五世』が2019年2月から埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで上演される。
ウィリアム・シェイクスピアが執筆した戯曲全37作品の上演を目指す「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の一環で上演される同公演。「彩の国シェイクスピア・シリーズ」では故・蜷川幸雄の後を継いで吉田鋼太郎が2代目芸術監督に就任し、本日12月15日から同シリーズの第33弾公演となる『アテネのタイモン』が吉田の演出で上演されている。
シリーズ第34弾公演の『ヘンリー五世』は、2013年に第27弾として蜷川の演出により上演された『ヘンリー四世』のその後の物語。放蕩の限りを尽くした若い時代が過ぎ、イギリス軍を率いるヘンリー5世に成長したハルの活躍が描かれる。
今回の公演では、蜷川演出の『ヘンリー四世』で共演した吉田鋼太郎と松坂桃李が再び共演。『ヘンリー四世』と同じく、ハル役を松坂、ハルの先導役である騎士フォルスタッフ役を吉田が演じる。公演情報やチケットの詳細は後日発表される。
吉田鋼太郎は松坂桃李との共演について「『ヘンリー四世』をご覧になった方には是非またお楽しみいただければと思いますし、桃李がこの役をやることを快諾してくれたことはとても嬉しいです。あいつはホントにいい奴です」とコメント。
また『ヘンリー四世』での稽古を振り返り「非常にシェイクスピアのことを理解し、『桃李はシェイクスピア演劇の中心に立てる俳優だ』と思いました。今回の舞台ではさらに成長し、皆を引っ張って、桃李ならではのシェイクスピア、桃李にしかできない『ヘンリー五世』を出現させて欲しいと思っています」と松坂に期待を寄せている。
一方の松坂は「月日を重ねて再びシェイクスピアの世界に戻ることができるのは、大変光栄に思います。と同時にシェイクスピアの言葉と対峙することを考えると怖くもあります」「成長したハル(ヘンリー五世)の姿をお届けできるよう精一杯、頑張ります」と意気込みを語っている。
■吉田鋼太郎のコメント
・シリーズの次回作が決まったことについて
『ヘンリー五世』は、日本ではこれまでほぼ上演されたことがない戯曲です。何百年も前のイギリスの歴史劇ですから、現代の日本人にとってはどうでもいいといえばどうでもいいお話なのですが、“今”の世の中に通じる様々な要素が含まれています。立ち回りなんかもあって、非常に活き活きとした作品なので、お客さまがみて面白かったと思えるような、そういう芝居にしたいと思っています。
・松坂桃李について
松坂桃李くんとは、(『ヘンリー五世』の前作にあたる)『ヘンリー四世』という舞台で共演しています。彼にとってシェイクスピア作品を演じるのは初めてだったのですが、非常に勘が良く、シェイクスピアのセリフを語ることのできる口跡の良さ、声量、気品を持ち合わせていました。『ヘンリー四世』は彼が演じた主人公のハル王子が王になって終わったのですが、今回の『ヘンリー五世』は正にそこから始まる、いわば続きものになっています。そういう意味では、『ヘンリー四世』をご覧になった方には是非またお楽しみいただければと思いますし、桃李がこの役をやることを快諾してくれたことはとても嬉しいです。あいつはホントにいい奴です。
・松坂桃李に期待すること
前回の『ヘンリー四世』では、(稽古を通じて)非常にシェイクスピアのことを理解し、「桃李はシェイクスピア演劇の中心に立てる俳優だ」と思いました。今回の舞台ではさらに成長し、皆を引っ張って、桃李ならではのシェイクスピア、桃李にしかできない『ヘンリー五世』を出現させて欲しいと思っています。そのためにふたりで話しながら、切磋琢磨していきたいと思います。
■松坂桃李のコメント
2013年の『ヘンリー四世』から月日を重ねて再びシェイクスピアの世界に戻ることができるのは、大変光栄に思います。と同時にシェイクスピアの言葉と対峙することを
考えると怖くもあります。あの時、座長だった吉田鋼太郎さんが演出される『ヘンリー五世』に出演することは深い縁を感じています。成長したハル(ヘンリー五世)の姿をお届けできるよう精一杯、頑張ります。2019年、劇場でお会いしましょう。