かつてF3でマックス・フェルスタッペンに勝った経験を持つエステバン・オコンは、F1でも高い評価を受けているが、彼をサポートするメルセデスF1のボスは、2019年の起用については現時点では考えていないと示唆した。
2014年のヨーロピアンF3選手権でオコンとフェルスタッペンはともに研鑽を積んだ。ふたりは激しい戦いを繰り広げ、オコンがタイトルを獲得、フェルスタッペンはランキング3位という成績を収めた。
しかしフェルスタッペンは翌年2015年にトロロッソからF1デビュー、2016年にはレッドブル・レーシングに昇格し、その最初のレースであるスペインGPでF1初勝利を飾った。彼は2017年シーズン終了時点で3勝を挙げている。
一方オコンは、2015年にGP3に参戦し、チャンピオンの座に就いた後、2016年ベルギーGPでマノーからF1デビュー。今年はフォース・インディアで初のF1フルシーズン参戦を果たした。オコンにとっての現時点での最高位は5位で、まだ表彰台は経験していない。しかしオコンは、今も自分の方がフェルスタッペンよりも速いと考えている。
「確かに僕は彼より速かった」とオコンはF3時代を回想した。
「彼よりずっと多くのポールポジションを獲得したんだからね。今、僕が彼より速いかどうかは分からないが、でもそうだと思うよ!」
「同じマシンで戦わなければ、本当に比べることはできない。分からないけれど、いつかは実現するかもしれないね」
「彼は今、本当に良い仕事をしているし、現役ドライバーのなかでベストのひとりだ」
フェルスタッペンは、レッドブルと新たに3年契約を結んだ。一方のオコンは、フォース・インディアに少なくともあと1年は残留することになる。
ジュニア時代からメルセデスのサポートを受けている21歳のオコンは、2019年にメルセデスのレースシートにつくことを目指していく。2018年末で現在のレースドライバー、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがチームを離脱する可能性が存在するからだ。
しかしメルセデス・モータースポーツのボスであるトト・ウォルフは、2019年のドライバーラインアップについて語ることは時期尚早だと主張している。
「エステバン・オコンは、我々の傘下のドライバーのひとりなので、検討対象ではある。しかしチームは全面的にバルテリをサポートしている」とウォルフはTurun Sanomat紙に語った。
「他のドライバーを検討するなら、心情的にバルテリに対して100パーセントではないということになる」
「チーム首脳陣からチームのメンバーすべてにいたるまで、全員がバルテリの成功を願っていることは保証できる」
「ルイスと同様、彼は我々のドライバーだ。他のドライバーのことは考えていない」