トップへ

F1がグリッドガールの将来を議論中。「デリケートな問題」とロス・ブラウン

2017年12月15日 15:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

F1からグリッドガールが消える日も近い?
F1に華やかさと魅力を添えるグリッドガールだが、F1はその存在を疑問視しており、おなじみの彼女たちの姿は間もなく消える可能性があるという。

 F1の首脳陣がこの件を優先順位リストのトップに持ってくることはないだろうが、グリッドガールの今後についてが現在検討事項となっているようなのだ。

 F1の商業スポンサーシップ黎明期以来、グリッドガールはモーターレースにおける伝統であり、常にその姿が見られていた。しかし道徳的な性差別廃止論者は、若い女性がグリッドにいることは屈辱的で時代錯誤だと見なしており、グリッドガールや宣伝モデルの使用についての反対意見が出ているのだという。

 F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、グリッドガールの件を「デリケートな問題」だと捉えている。彼はBBCのRadio 5 liveで、以下のように意見を述べた。

「我々はすべての関係者を尊重しようとしている」

「多くの人々がグリッドガールの伝統を尊重しているし、少々時代遅れになっていると感じている人々もいる。我々はそれに取り組んでいるところだ」

 2015年には、社会的な関心の変化にしたがって、モナコGPでグリッドボーイの起用を試したことがあったが、F1とドライバーたちはそのコンセプトにはっきりと反対の意を表した。

 F1のCEOであるチェイス・キャリーは、この問題が浮上してくることを予期していなかったと認めている。

「失礼ながら、私が取り組んでいる物事のリストのなかで、グリッドガールの件は上位にはなかった。グリッドガールは過去のものだろうか、それとも将来の一部として残すべきだろうか?」

「私の独断で決めることではないと考えている。見解を持つことはできるが、スポーツでは各チームや大きな収益構造、非常に熱心で厚いファン層などと折り合いをつけていくことになる。完全な意見の一致を見ることはなくとも、一連の見解を得ることはできるだろう」

 レッドブルのクリスチャン・ホーナーは、誰もが知るように元スパイス・ガールズのジェリ・ハリウェルと結婚している。彼は偏見のない精神性が広まるべきだと考えており、F1では多くのレベルで女性の活躍が目立っていると強調した。

「我々はグリッドボーイを起用したこともあったが、それは批判を浴びた」

「オーストリアでは子供たちをドライバーズパレードに迎えたが、それも批判された。何事も完全に正しくやることはできない。我々は現代社会に生きているのだから、すべての物事に対してオープンな姿勢であるべきだ」

「女性は重要な役割を果たしているし、私の妻の言い回しを借りれば、女子のパワーはF1では非常に強力だ」

「我々のチームでも多くの女性が上級職にあり、素晴らしい仕事をしている。クレア・ウイリアムズを見るといい。母親でありながらチーム運営も並行して行っているんだ」