一般社団法人日本カー・オブ・ザ・イヤーは12月11日、『2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー』の最終選考会を実施し、ボルボXC60がカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
自動車雑誌が中心となって、年間を通してもっとも優秀な市販車に贈られる自動車賞、日本カー・オブ・ザ・イヤー。今年で38回目の開催となる。
今年はニッサン新型リーフやスバル新型インプレッサが本命候補と噂されたが、両社とも無資格の従業員が完成車両を検査した不正問題が発覚し、選考を辞退。そのため、本命不在の大混戦となっていた。
今年の最終選考に進んだのは以下の10台で、ここから2017年を象徴するクルマが選ばれた。
■10ベストカー(主催者発表順)
・スズキ スイフトシリーズ
・トヨタ カムリ
・レクサス LC
・ホンダ N-BOX/N-BOX カスタム
・マツダ CX-5
・アルファロメオ ジュリア
・BMW 5シリーズセダン/ツーリング
・シトロエン C3
・ボルボ XC60
・フォルクスワーゲン ティグアン
最終選考会は東京・青梅にある国際交流館で開催され、各選考委員の投票の結果、BMW 5シリーズセダン/ツーリング、トヨタ・カムリなどとの接戦を制したXC60が最高得票を獲得。イヤーカーに選ばれた。なお、ボルボが日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するのは、今回が初めてのことだ。
イヤーカーに選ばれたXC60は同社のグローバル販売台数の約3割を占めるミッドサイズSUV。
2008年に登場した初代は発売以来、好調な売り上げを記録し、世界累計で100万台以上が生産された大ヒットモデルに成長。欧州でもセグメントNo.1の販売台数を記録する成功作となった。
2017年3月のジュネーブショーでフルモデルチェンジされた2代目では、新たなプラットフォーム『SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)』を採用。国内では10月16日より発売が開始されている。
賞を争ったカムリは、アメリカで圧倒的な人気を誇るNASCARを戦うトヨタ陣営のベース車となっているほか、レクサスLCも2017年からスーパーGTを戦うGT500クラスのベース車両となっているが、イヤーカー受賞はならなかった。
そのほか革新的な技術を持つクルマに贈られるイノベーション部門賞にはトヨタ・プリウスPHVが、洗練されたデザインのクルマに贈られるエモーショナル部門賞にはレクサスLCが、スモールカーに贈られるスモールモビリティ部門賞にはホンダ新型N-BOX/N-BOXカスタムが受賞。
実行委員会が選出する特別賞はトヨタ自動車の『ハイブリッド車グローバル累計販売1000万台突破』、そしてインディ500でアジア人初のウイナーに輝いた佐藤琢磨が選出されている。同賞にレーシングドライバーが選ばれるのは琢磨が初めてのことだ。
「これまで応援してくれたファンへの感謝でいっぱいです」と琢磨。
「カー・オブ・ザ・イヤーは昔からドキドキしながら見ていました。自分がこうやって壇上に上がり、賞をいただけるとは思っていませんでした」
「これからもモータースポーツ、そして自動車業界を盛り上げられるよう、頑張っていきます」