就活サイト「レクミー」を運営するリーディングマークは12月11日、「超上位大学生就職企業人気ランキング」の結果を発表した。調査は今年3月に実施し、2018年3月卒業見込みの大学3年生と大学院1年生の合計5320人に第一志望企業群5社を聞いた。
対象大学は東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学など計27大学。調査の結果、上位5位は以下の通りとなった。
1位:三菱商事(23.7%)
2位:三井物産(20.3%)
3位:伊藤忠商事(16.9%)
4位:丸紅(14.7%)
5位:住友商事(13.6%)
総合商社を除けば「特定業界より、業界1位2位を狙う傾向」
上位5位はすべて総合商社が占め、特に上位2位は旧帝大・早慶などを中心とした大学生の5人に1人が就職を希望している。学生からは、
「海外で活躍でき、グローバルな感覚が身につきそうだ」
「多様な事業があり、色々な経験が得られると思う」
「将来的に安定してよい給料が得られそう」
などの声が多く寄せられた。以降、上位10位には、東京海上日動火災(12.8%)、三菱東京UFJ銀行(10.0%)、三井不動産(9.3%)、サントリー(8.9%)、三菱地所(8.5%)がランクインしている。
前回調査と比較すると、昨年に実施した調査と順位に変化はなく、総合商社には根強い人気があるようだ。ANA(5.7%)は18位から15位、JAL(4.7%)は25位から18位の航空業がともにランキングを挙げた。その一方で、電通(4.0%)は12位から26位にランクダウンする結果となった。
同社は、商社業界を除くと「"特定の業界に絞って就職を希望する"より、"各業界1位、2位を希望する"傾向がみられる」とコメントしている。実際に学生からも、
「業界内での順位・ポジションを企業選びの際には気にしている」
「ますます加速するグローバル競争の中には、各業界上位が世界に挑戦できる可能性が高い」
という声が多いようだ。
一般の就職ランキングでは商社ではなくBtoC企業が上位を独占
これを一般的な人気ランキングと比べてみよう。今年2~3月に学情が学校名を問わず実施した「2018年卒就職人気企業ランキング」によると、
1位:ANA
2位:JAL
3位:資生堂
4位:オリエンタルランド
5位:JTBグループ
となり、6位以降、花王、伊藤忠商事、味の素、カゴメ、エイチ・アンド・エスなどが続く。上位100位以内にランクインした企業を業種別に見ると、最多は食品メーカーで21社となった。それ以外にも資生堂など生活用品・化粧品等のBtoC企業が人気だ。
また上位大学の就職したい企業ランキングの上位を占めていた総合商社については、三菱商事は49位、三井物産は58位となっているが、伊藤忠商事は7位と、唯一トップ10に入っている。学生の中には「三菱商事や三井物産は無理でも、伊藤忠商事なら入れるのでは」という思いもあるのかもしれない。