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『陸王』竹内涼真のライバル・佐野岳に注目! 運動能力と闘争心で確かな存在感

2017年12月10日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 豪華俳優陣の演技が冴える『陸王』(TBS系)の中で、確かな存在感を放っている若手俳優がいる。長距離界のスターであり、茂木裕人(竹内涼真)のライバルであるアジア工業陸上部員・毛塚直之を演じる佐野岳だ。


参考:竹内涼真、山崎賢人、佐野岳が物語の肝に 『陸王』若手台頭に見る日曜劇場の変化


 佐野は、2017年下半期だけで主演映画『報復~かえし~』のほか、映画『HiGH&LOW THE MOVIE』シリーズ2作品に出演。さらに今月9日には出演映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』の公開も控えるなど、間違いなく今、勢いに乗っている役者のひとりだ。


 芸能界入りのきっかけは、2011年に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞したこと。翌年には、「スポダン」の愛称でおなじみとなった『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS系)第1回大会で、総合No.1を獲得。その身体能力の高さには目を見張るものがあり、一般に言うところの“運動神経の良い俳優”とは一線を画していた。


 2013年に映画『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』で初主演を果たすと、同年、『仮面ライダー鎧武』の主人公・葛葉紘汰役に抜擢。仮面ライダーシリーズといえばアクションも見どころのひとつだが、“仮面ライダー”ではなく変身前の紘汰として、生身の体で次々にド派手なアクションを披露。壁を蹴り上げてバク宙したり、バク転から蹴りを繰り出したりと、華麗なアクロバットで視聴者を惹き付けた。


 それに加えて彼の目力には圧倒的な強さがあり、とくに戦闘モードに入ったときの瞳には他を寄せ付けない威光がある。良い意味で「負けず嫌いが滲みでている」とでも言おうか。そして、その強みを『スポダン』や『オールスター感謝祭』(TBS系)内の「赤坂5丁目ミニマラソン」での“スポーツマン・佐野岳”として、『仮面ライダー鎧武』をはじめ『仰げば尊し』(TBS系)の桑田勇治役や『HiGH&LOW THE MOVIE』のユウ役など “役者・佐野岳”として、存分に活かしてきた。


 そんな佐野が現在挑んでいるのが、長距離ランナー・毛塚役。『下町ロケット』(TBS系)に続く池井戸潤作品への再出演を果たすべく、「今回『陸王』に必ず出たいと強く想い、オーディション前からトレーニングを重ねてきました」(参考:http://www.tbs.co.jp/rikuou_tbs/comment/)とようやく勝ち取った役だという。劇中での毛塚は、“善”とされる茂木のライバルであるゆえ“悪”という印象を受ける。だが、毛塚自身は決してアンフェアな走りをしているわけではなく、陸上選手だった両親のもとで幼い頃から走り続けてきた努力家。佐野自身、公式ブログで「僕は毛塚という役を演じれば演じるだけ毛塚という人物が好きになります」と語っており、毛塚の生き方に共感できる部分も多いようだ。


 ストーリーは苦難に立ち向かう「こはぜ屋」を中心に進むが、そんな中でも毛塚は物語のよきスパイスとなっていることは間違いない。本人は「走ることは得意ではない」と公言しているが、それでも佐野が持つ運動能力と闘争心、鍛え抜いた肉体美は本物。なにより、いつでも強気な“毛塚節”と、威圧的な視線で茂木に迫る姿はゾクゾクッとシビれるものがある。ランニングシューズ「陸王」によって復活を遂げた茂木と、思うような結果が出せていない毛塚。ふたりのライバル対決の行方はもちろん、佐野が全身全霊で演じる毛塚の勇姿にも注目したい。


 来年1月には舞台『Shakespeare’s R&J ~シェイクスピアのロミオとジュリエット~』に出演するほか、映画『セントウレコード A-side』『honey』『となりの怪物くん』への出演が決定するなど、役者としてまさに伸び盛りの佐野。演技派俳優として、さらには稀代のアクション俳優として、期待は高まるばかりだ。


(nakamura omame)