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日光と空気から飲料水を生成するエネルギー自立型ソリューション「SOURCE」

2017年12月06日 11:03  Techable

Techable

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米アリゾナ州のスタートアップ企業「Zero Mass Water」は、太陽光と大気中の水蒸気から飲料水を生成するソリューション「SOURCE(ソース)」を開発。

2015年以降、米国のほか、メキシコ、エクアドル、ヨルダンなど、世界8カ国で導入されている。
・ソーラー電力と特殊素材で大気中の水蒸気を効率よく吸収
「SOURCE」は、ソーラーパネルで太陽光から発電し、その電力で熱を発生させ、特殊な吸湿性素材を使って大気中の水蒸気を効率的に吸収する仕組みが特徴だ。

水蒸気は、滅菌されたのち液化して水となり、味や栄養成分が最適になるようミネラルが添加された上で、パネル下のタンクに貯蔵され、水道管を通じて蛇口に到達するという流れ。

日照や湿度の条件によって異なるものの、一日あたり4リットルから10リットルの飲料水を生成することができる。

また、「SOURCE」はネットワークに接続され、性能とクオリティが最適となるよう常時モニタリングされており、ユーザーは、飲料水の生成量や消費量などをリアルタイムでいつでもチェックすることが可能だ。
・世界中どこでも簡単に設置し、安全な飲料水を確保できる
「SOURCE」は、外部電源を必要とせず、送電線や水道インフラなどのインフラにも依存せずに、どこでも簡単に設置でき、日光と空気だけを使って、清潔で安全な飲料水を生成できるのが利点。

衛生的な飲料水が十分に行き渡っていない国や地域のほか、災害時における飲料水の供給手段としても、世界各地で幅広く活用できそうだ。(文 松岡由希子)

Zero Mass Water