FIA会長ジャン・トッドが、ホール・オブ・フェーム(殿堂)立ち上げのセレモニーにおいて、友人ミハエル・シューマッハーに対するスピーチを行った。セレモニーにはシューマッハーのマネージャー、サビーネ・ケームも出席した。
4日パリで、FIAはホール・オブ・フェームを立ち上げ、33人のF1ドライバーをここで称えることを正式に発表した。セレモニーには、サー・ジャッキー・スチュワート、マリオ・アンドレッティ、アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、デイモン・ヒル、ジャック・ビルヌーブ、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテル、ニコ・ロズベルグが登場、ドライバーの家族などの代理も何人か出席した。
そのなかには7度タイトルを獲得したシューマッハーのマネージャーであるケームの姿もあった。2013年の年末にスキー中にけがを負って以来療養中のシューマッハーについて、親しい友人であるトッドはスピーチのなかで触れた。
「ミハエルがここにいなくて寂しい」とトッド。
「彼は今も戦っている。代わりにシューマッハー家の事業を支えているサビーネが来てくれた」
「(息子の)ミックにも来てほしかったが、彼はスペインでテストをしており、(妻の)コリーナはアメリカにいる」
「(シューマッハーの)戦いは今も続いている。ミハエルは特別な存在だ。モータースポーツにとっても、私にとっても、特別な人間だ。私にとっては友人なのだ」
マネージャーのケームは、シューマッハーに代わり、挨拶を述べた。
「本来ならミハエルがここにいるべきところ、僭越ながら私が代理を務めさせていただきました。彼もここに来たかったことでしょう」
「彼はここにいるすべての方々に対して、心から尊敬の念を抱いていました。彼にとっては大きな誇りだと思います。ジャンとミハエルは非常に親しい友人同士であり、ジャンが(ホール・オブ・フェーム立ち上げ)という大きな仕事を成し遂げたことを、ミハエルは誇りに思っているはずです」
「彼を特別な存在にしたのは、鍛錬だけでなく、ここにいる皆さん、そしてF1への愛と思いやりの気持ちだと思います。それによって彼は大きな成功を収めることができたのです」