ポルシェ・モータースポーツ責任者のフランク・シュテファン・バリサーが2019年シーズンに向けて、新型ポルシェ911 GT3 Rの開発を進めていることを認めたと、モータースポーツメディア『sportscar365』が報じている。
ポルシェ911 GT3 Rは、ポルシェのもっとも代表的な車種である911のレーシングバージョンのひとつで、2015年のニュルブルクリンク24時間の会場で初公開され、2016年に実戦デビューしたもの。
世界各地のGT3レースを戦っており、日本でも2017年のスーパーGT300クラスにD’station Porsche、GULF NAC PORSCHE 911の2台が参戦した。
ポルシェは、この911 GT3 Rが3年目のホモロゲーション・ピリオドを迎える2019年に向けて新型モデルを開発。バリサーは「ほぼ新型車と言ってもいい。技術的にはアップデートを施したものになるが、新型だよ」とコメントしており、完全な新型マシンではないものの、大量のアップデートが施される見込みだ。
また、バリサーは2019年型911 GT3 Rが登場した後も、BoP(性能調整)の恩恵で現行マシンも戦闘力を発揮し続けると強調した。
「大きなアップデートを投入した時、ユーザーの誰もが購入しなければならないような状況は避けたい」とバリサー。
「カスタマーチームの投資が1年で無駄になるようなことがあれば、それはコストが上がってしまうだけだ」
「その面でBoPは優れている。BoPによってパフォーマンスが均等化されるからだ」
「(2016年からの)3年間に及ぶホモロゲーション・ピリオドで、我々はパフォーマンスは追わず、信頼性を上げることを念頭に置いてきた。ランニングコストを下げることが重要であり、誰もパフォーマンスのために大金を払いたくはないはずなんだよ」