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【佐藤琢磨インディ500】ホンダ勢を襲ったトラブル、じつは薄氷の勝利だった

2017年12月03日 00:21  AUTOSPORT web

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第101回インディ500を制した佐藤琢磨
2017年5月、第101回インディ500を制した佐藤琢磨。日本人ドライバーとして初の快挙、自身にとってもオーバルコース初勝利での大金星となった。この偉業の裏側に何があったのか、あらためて振り返ってみよう。

じつはホンダが2017年のインディカーシリーズに用意したエンジンは、開幕当初から不安の種を抱えていた。インディ500に向けて対策を行なったところ、当初のトラブルは改善したものの、別の部分にトラブルが起きるようになってしまった。

実際、200周の決勝レースで137周目に、一時はトップを走ったライアン・ハンター-レイがストップ。167周目にはチャーリー・キンボールが脱落し、180周目には世界中の注目を集めていたF1からの挑戦者フェルナンド・アロンソが姿を消す。

琢磨自身も走りながら、同じホンダエンジンを積むドライバーやチームメイトがトラブルに見舞われたことには気づいていたという。しかし、自分のエンジンは大丈夫だと信じて走るしかない。

結果、琢磨はトラブルに見舞われることなく、終盤エリオ・カストロネベスとの一騎打ちを制して、トップでチェッカーを受けた。

しかし、歓喜の瞬間には誰も知ることがなかった、不吉な予兆が琢磨にも忍び寄っていた。



すべてが終わり、琢磨のマシンをチェックしたところ、直接エンジンとは関係なかったが、車体側の深刻なトラブルが発見された。燃料が大量に漏れていたのだ。

このトラブルがリタイアにつながる可能性もあった。計算された燃料が足りなくなる可能性も考えられた。だが、琢磨自身の感触によれば、クルマは最後まで完璧な状態だったという。

本人が「運も引き寄せた」と振り返る、2017年インディ500の舞台裏には、まだまだ意外なエピソードが眠っている。



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