2017年12月02日 09:22 弁護士ドットコム
2017年も芸能界や政界を舞台にした不倫が数多く報じられた。私生活のことなのに、なぜニュースは拡散しバッシングされてしまうのか? 12月2日放送の「Wの悲喜劇」(AbemaTV)は、「不倫たたきは蜜の味?」をテーマに、「不倫は犯罪ではないのに」「女性の側が厳しく制裁を受けるのはなぜ?」と、不倫バッシングに苦しんだ芸能人や泥沼不倫の当事者が思いを語る。
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女優・モデルの濱松恵さん、行政書士の安富ゆきえさん、不倫カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんらが出演する。(弁護士ドットコムニュース編集部・山口紗貴子)
出演者のうち、2人は、夫に浮気をされた経験の持ち主だ。
不倫カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんは、最初の結婚で夫の浮気を経験している。元夫は浮気を始めてから帰宅しなくなったが「『あまりに稼ぎすぎて、税務署に追われている』と言っていて。そうなんだ。うち、稼ぎすぎているんだ」と素直に信じていたと明かす。
行政書士の安富ゆきえさんは、夫の不倫が発覚した時、「夫に戻ってきて欲しい」一心で、「夫は守りたい。相手の女にどう仕返しをしようか」という心境だった。その夫とは離婚したが「(離婚から)20年経っても、夫にではなく、相手の女性にはまだ恨みがありますね。見ず知らずの女性に傷つけられたわけですから」と語る。
MCのSHELLYさんが「恨みの矛先はダンナじゃないんですか。妻(安富さん)への裏切りじゃないですか」と聞くと、「女性のプライドなのか。私だけではなく、相談を受けても、(妻の立場の女性は)相手の女性に怒りがいきますね」(安富さん)。
夫に対してではなく、相手女性に対して怒りの矛先を向ける妻の心境について、岡野さんは「夫婦の修復ではこの形が一番いい。夫に矛先を向けたら、別れるしかない。そちら(浮気相手)に意識を向けないとやり直せない」と指摘する。
女優・モデルの濱松恵さんは、過去に報じられた複数の芸能人との「不倫」疑惑について、裏事情を明かしていく。交際中の「恋人」から「番組の企画で結婚する」という弁明を信じていたが、その結婚は当然ながら、別の女性との正式な結婚だった。そのため濱松さんは世間からは激しいバッシングを受けることになった。
濱松さんはその後、別の既婚男性たちとも交際するが、その度に起こる激しいバッシングに対して、「そんなに人の不倫に興味があるのかな」「向こう(相手男性)は何も言われないのに、なんでだろう」「両方同じように叩いて欲しい」と疑問を呈する。
「その方の身内から言われるのは、仕方ないと言える。でも、会ったことも見たこともない人から謝まれと言われても。身内や仕事で迷惑をかけた人に謝るのはわかるけど、なぜ世間の人に謝らなくてはいけないのかな」(濱松さん)
バッシングが生まれる背景について、出演者たちからは様々な声が上がる。
「不倫されて離婚となると(女性は)生活がどうなるんだろうと不安が強い。怒りにつながる。見ている人も叩きたくなるのでは」(安富さん)
「正しい、正しくないを道徳的に考える人からのバッシングが多い」(岡野さん)
「不倫を法律で裁けないから、倫理で裁いている」(フリーライター・亀山早苗さん)
不倫をした芸能人や著名人は、世間に対して謝罪しなければいけないのか。そして不倫によって仕事を失うのは当然のことなのか。昨年来、不倫報道が相次いだだけに考えるきっかけとなりそうだ。
【番組情報】
番組名:「Wの悲喜劇」(AbemaTV)
放送日:12月2日(土)23時~、再放送:12月3日(日)17時~
12/2(土)視聴予約▶︎ https://abema.tv/channels/abema-news/slots/91T9vAPmhAg2vs
12/3(日)視聴予約▶︎ https://abema.tv/channels/abema-news/slots/91T9vmkrBu8cpP
番組サイト▶︎ https://news-hikigeki.abema.tv
(弁護士ドットコムニュース)