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「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『探偵はBARにいる3』『デメキン』

2017年12月01日 18:42  リアルサウンド

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 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、編集スタッフ2人がそれぞれのイチオシ作品をプッシュします。


参考:息の長いシリーズになる可能性も!? 探偵モノ×バディ・ムービー『探偵はBARにいる3』の魅力


■『探偵はBARにいる3』


 2017年劇場鑑賞本数576本(2017年12月1日現在)、週末は基本的に映画館で暮らしている、リアルサウンド映画部のロン毛担当・宮川がオススメするのは、『探偵はBARにいる3』。


 大泉洋演じる“探偵”と、松田龍平演じるその相棒・高田のコンビが、依頼人から引き受けた案件を、様々な事件に巻き込まれながらも解決していく模様を描いた人気シリーズの第3弾となる本作。


 第1作『探偵はBARにいる』、第2作『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』の橋本一監督から、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』や映画『疾風ロンド』を手がけてきた吉田照幸監督にバトンタッチしながらも、これまでのシリーズのいいところを受け継ぎながら、謎解きあり、アクションあり、笑いあり、涙あり……と、作品単体としても様々な要素を盛り込んだ、非常に安定感のあるバランスで描かれた作品に。シリーズファンはもちろん、過去作に触れてこなかった“一見さん”も大いに楽しめる内容になっている印象だ。


 探偵と高田の息のあった掛け合いをはじめ、前田敦子、志尊淳、リリー・フランキーなど、出演シーンこそ多くはないものの強烈な印象を残すゲスト陣、田口トモロヲ、マギー、安藤玉恵、松重豊など、シリーズお馴染みの面々など、豪華キャストによるアンサンブルも、本シリーズならではの見どころのひとつだろう。


 なかでも、“探偵史上最も切ない過去を背負う依頼人”となる、モデルエージェンシーのオーナー、マリ役で本作のヒロインの役割を担っている北川景子が素晴らしい。ネタバレになるので詳細は明かさないが、終盤の彼女の演技はこれまで観たことがないような新境地と言える。彼女が放つ衝撃のセリフ……。ぜひ劇場で度肝を抜かれていただきたい。


■『デメキン』


 人を殴ったことはないです。そんなリアルサウンド映画部のゆとり女子・戸塚がオススメする作品は、『デメキン』。


 本作は、お笑いコンビ・バッドボーイズの佐田正樹さんが、半生を綴った自伝小説を実写化した映画です。本当にこんなことがあったの!? と思わずにはいられないほどの喧嘩、喧嘩、喧嘩……とにかく喧嘩三昧でした。根性焼きなど、目を背けたくなるほどの酷いシーンもたくさんあり、心が締め付けられるような苦しさを覚えました。


 幼い頃「デメキン」と呼ばれ、いじめられていた主人公・正樹(健太郎)が、福岡最大勢力の暴走族の総長へと登り詰める模様が描かれています。総長だからこその苦悩や葛藤、そして親友の厚成(山田裕貴)はじめ仲間たちとの友情が熱く、熱く紡がれています。


 月並みな言葉ですが、男の友情って素敵だなと思わずにはいられない、そんな作品です。観ながら、私も男の子として生まれていたら……と考えワクワクしました。一方で、性別も環境も故郷もすべて違う青春時代を過ごしたはずなのに、なぜだか当時の思い出が蘇ってきて、あの時の感情が胸いっぱいに沸き起こってきます。懐かしさに胸が熱くなりました。


 そんな中で、個人的に最もお気に入りのキャラクターが、佐田さんの相方・清人さんをモデルにした大沼部(藤木修)くんです。まず、登場のシーンから吹き出してしまいました。そして、一見モブキャラかと思いきや、地味に物語のキーパーソンになっているところも憎いところです。


 大沼くんのほかには、野性爆弾・くっきーさんが出演しているシーンは、めちゃくちゃすぎて笑わずにはいられません。一瞬、「あれ? 今、私何を観ているんだっけ?」とわからなくなるほど、くっきーさんが好き放題暴れています。ちなみにこのシーン、全部アドリブだそうです。


 あなたも週末映画館で、笑いあり、涙ありの青春を過ごしてみてはいかがでしょうか?


 なお、リアルサウンド映画部では、原作者の佐田正樹さんと主演を務める健太郎さんのインタビューを近日掲載予定です。ほかの不良を題材にした青春ドラマとの違いや、撮影秘話など、興味深いお話を聞くことができたので、そちらもぜひ楽しみにしていてください。(リアルサウンド編集部)