2017年シーズン、ブランパンGTシリーズなどに参戦したブノワ・トレルイエは、12月2~3日に開幕する氷上レース『アンドロス・トロフィー』に、ComToYouレーシングとタッグを組んで参戦する。
トレルイエは昨年のアンドロス・トロフィーには、ベルギーに拠点を構えるWレーシング・チームから参戦していた。
2017/18年シーズンは同じくベルギーに拠点があるComToYouレーシングへ移籍。今年がシリーズ初参戦となるチームで、アウディA1クアトロをドライブする。
ComToYouレーシングは2017年シーズンのTCRインターナショナルにアウディRS3 LMSを投入しシーズン2勝を挙げた中堅チームだ。上述のとおり、チームは今年がアンドロス・トロフィー参戦初年度だが、氷上レースの経験があるメカニックとエンジニアを雇い、体制を強化したという。
トレルイエ自身も昨年得た経験をチームに還元し、体制強化に貢献していくことになる。
「昨年は本当にいろいろな経験を積んだ。第1戦では予選で(ライバルに)まったく歯が立たないペースでしか走れなかったが、第2戦ではポールポジションを争えるレベルに達していた」とトレルイエ。
「その後、1戦を欠場したことでリズムが崩れてしまったけどね。モータースポーツでは参戦して間もないころは誰もが“良き生徒”で成長も早い」
「ただ、そのあとプッシュするようになると難しい時期を迎えることになる。走り方を会得できたと勘違いして攻めすぎると悲劇に襲われるんだ」
「去年の結果がいい例だよ。平均速度の遅い、テクニカルなコースレイアウトなら勝利できると思ったけど、結果はそうならなかった」
「今は自分の弱点を把握しているから、そこを重点的に強化していく」
これまでスーパーGTやフォーミュラ・ニッポン(現在の全日本スーパーフォーミュラ選手権)、WEC世界耐久選手権などのトップカテゴリーに参戦してきたトレルイエだが、アンドロス・トロフィーは独特な雰囲気を持つシリーズだと語った。
「会場の雰囲気や氷上でのドリフト、観客との距離が近いショートトラックレイアウトなど、アンドロス・トロフィーにはすべてが揃っているんだ」
「完璧なラップを刻むには独特な走り方が求められる。ただ、それを達成できたときの喜びは最高のものなんだ」
「まだ参戦し始めたばかりで難しい戦いになることはわかっているけど、表彰台や勝利を賭けて戦いたいね」
「今シーズンは週末の流れをコントロールして、ポディウムの頂上に登りたい」
2017/18年のアンドロス・トロフィーは12月2~3日のバル・トランス戦を皮切りに全7戦で争われる。最終戦は2月3日のシュペール・ベス戦だ。