サッカーワールドカップでイタリアが60年ぶりに予選敗退したことに比べれば、まだマシなのかもしれない。しかしフェラーリの体たらくには、多くのファンががっかりしている。常勝メルセデスとハミルトンに対して、今季もフェラーリとベッテルはなすすべもなく敗北した。
シーズン前半には互角以上の戦いを繰り広げていただけに、ティフォシたちやイタリアメディアの落胆はいっそう大きかった。
「フェラーリにとって実に悲しく、青ざめるようなレースだった」と最終戦アブダビGPでの惨敗を、『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙はこう評している。
「はたしてベッテルとライコネンに、ハミルトンとボッタスを打ち破る力はあるのだろうか。ベッテルの精神的な破綻、ライコネンのムラのあり過ぎる成績が、一体何をもたらしたのか。チーム代表の(マウリツィオ・)アリバベーネと会長の(セルジオ・)マルキオンネは愚痴ばかり言ってるヒマがあったら、ドライバーにメンタルコーチを付けた方がいい」
「外から見る限り、フェラーリには絶え間なく続く、常識外れで意味のない緊張が漲っているようにしか見えない」
一方、コリエーレ・デロ・スポルト紙のベテラン記者レオ・チュリーニは、「アブダビのレース後に打ち上げられた花火は、マラネロには警報に聞こえたはずだ」と書く。
「かつてナポレオンは、100日で世界を変えると豪語し、結局は失敗した。そしてアリバベーネと技術責任者の(マッティア・)ビノットは、すでにその期限を11日超えているのである。2018年のフェラーリに対して、私はどうしても楽観的になれない」