IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)に参戦しているマツダチーム・ヨーストは11月28日、来年1月に開幕する2018年シーズンのドライバーラインアップを発表した。
2014年のシリーズ発足以来、最高峰のプロトタイプ(P)クラスに挑んでいるマツダ。2017年にはシリーズに新たに導入されたデイトナプロト・インターナショナル(DPi)規定に基づくDPiマシン『マツダRT24-P』を製作し、ライバルのキャデラック、ニッサン、既存のLMP2マシンを使用するチームと激戦を繰り広げてきた。
今季半ばには、ポルシェやアウディと組み、ル・マン24時間で通算15勝を数えるなど数々の成功を収めてきたスポーツカーレースの名門『ヨースト・レーシング』とのジョイントを発表。その後、今シーズンは終盤3戦を欠場し来季に向けたマシン開発を続けている。
そんなマツダは、1月27~28日に開催されるデイトナ24時間レースから始まるWSCC新シーズンに向けて4名のレギュラードライバーと、デイトナ、セブリング、プチ・ル・マンなどで起用する2名の第3ドライバーを発表。
レギュラー陣には今シーズン、マツダで戦ったジョナサン・ボマリート、トリスタン・ヌネスを継続起用する一方で元アウディLMP1ドライバーのオリバー・ジャービス、WEC世界耐久選手権のLM-GTEプロクラスでフォードGTを駆るハリー・ティンクネルの2名を新たに迎えた。
また、エンデュランスレースでの第3ドライバーには今季もマツダで助っ人を務めたインディカードライバーのスペンサー・ピゴットが起用されるほか、アウディ・ワークスドライバーにして2017年のDTMチャンピオンとなったレネ・ラストがラインアップに加わる。
「ヨーストとの協力関係により、我々はGTとプロトタイプの両カテゴリーで成功を収めている(ハリー・)ティンクネル、(オリバー・)ジャービス、(レネ・)ラストという優勝経験が豊富で速いドライバーを確保することができた」と語るのは北米マツダ・モータースポーツ代表のジョン・ドゥーナン。
「我々はクルマの外でもドライバーと多くのコミュニケーションを取っており、彼らはチームの目標達成を助ける良い化学反応を起こすと考えている。そんなドライバーたちを迎えられたことは素晴らしいことだ」
プロトタイプカーでは2年振りにワークスカーをドライブすることになるジャービスは「シリーズが注目を集めている魅力的な時期にマツダのプロジェクトに参加できることをとても光栄に思っている」と喜びのコメント。
「RT24-Pが走りはじめた当初からマツダの動向を追ってきたから、このプロジェクトが成功すると確信しているんだ。IMSAシリーズに参戦する決断は容易だったよ。僕はデイトナ24時間、セブリング12時間の両方で優勝経験があるし、なによりフルタイムでレースをすることが常に目標だからね」
また、ジャービスとともに加入するティンクネルは「マツダRT24-Pは開発期間中に大きな進歩を遂げていて、すぐにストレスなくドライブできるようになったんだ。1月のデイトナが待ちきれないよ」と新たな挑戦に自信を覗かせる。
2015~16年にヨースト・レーシングと関わりを持っていたラストは当時、とても楽しんでいたと語った。
「彼らは僕が一緒にに仕事をしてきたチームのなかで、もっとも優れたプロ集団のひとつだ。雰囲気は常にリラックスしているが、仕事となればとても集中する素晴らしいチームだよ」
「冬の休暇の後に訪れる最初のレースはいつも僕を楽しみにさせてくれる。デイトナ24時間はもっとも好きなレースのひとつだし、マツダでトラックを走るのが今からワクワクしているんだ」