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赤い封筒は「赤紙みたい」、黒い封筒は「死を連想」と言われた税務課職員たちがたどり着いた封筒

2017年11月29日 10:43  弁護士ドットコム

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ある男性の元に届いた封筒が「すごい」とTwitterで話題になっている。差出人は、東京都の文京区税務課。納税に関するお知らせだったが、お役所らしからぬカラフルでポップなデザインの封筒に注目が集まった。


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実はこの封筒、税務課の職員たちが考えたデザインという。一体、なぜ、このような封筒を作成したのか、文京区役所で聞いてみた。


●単色から2色へ、3年目には3色刷りに進化

「区民の方に、急ぎで読んで頂きたい文書があった場合、こうした封筒を使っています」と話すのは、文京区税務課の担当職員。当初は普通の白い封筒を使用していたが、他の郵便物やチラシに紛れてしまって気づいてもらえず、放置されることも少なくなかったという。


そこで2015年、まずは赤色の封筒を作成した。白い封筒よりは目立つようになったが、「区民の方から、『赤紙みたいだ』と言われてしまいまして……」。そこで、その年はオレンジ色にするなど、単色でパターンを変えたが効果は今ひとつだったそうだ。


そのため、職員たちは翌年の2016年、2色刷りにチャレンジ、封筒をスタイリッシュな黒い地色に銀色の文字をあしらうデザインに。しかし、「今度は、黒と白は『死』を連想させるというご意見がありまして……」と、次は一転して、白とピンクのストライプに落ち着いた。


今年、2017年は予算もついたため、ついに3色刷りに挑戦。ストライプをさらに発展させたデザインを考えて作成、ネットで話題となった。そんな努力が奏功してか、年々、封筒に対する区民からの反応は良くなっているという。


「派手な封筒を出すことが目的ではなく、あくまで急ぎで見て頂くことが目的です」と税務課。他の自治体でも、目立つ封筒を使用することはあるが、三色刷りでこのデザインは珍しい。もしも、この封筒が届いたら、絶対に放置せず開封することをおすすめする。


(弁護士ドットコムニュース)