ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」などを運営するロイヤルホールディングスは、ロイヤルホストとステーキチェーン「カウボーイ家族」、天丼チェーン「天丼てんや」で、来年元日の営業を止める方向で最終調整に入った。ロイヤルホストとカウボーイ家族は、5月と11日にそれぞれ1日休業日を設定することも検討されている。
ホテル内や商業施設内の店舗、立地により必要性が高いと考えられる店舗を除き、ロイヤルホストの9割、天丼てんやでは直営店の8割で実施する。
「従業員満足の向上は顧客満足の高まりに繋がる」
同社広報担当者によると、これまでロイヤルホストやカウボーイ家族では、年によって元日の短縮営業を行っていた。元日単日の利益は回答できないとのことだが、「立地にもよりますが、週末同様のご来店をいただいています」と、それなりの賑わいがあるようだ。
それでも休業に踏み切るのは、働く環境を改善し、従業員満足度を高めるためだ。同社は今年1月に「ロイヤルホスト」の全店舗で24時間営業を止めるなど、働き方改革を進めている。休業日の設定は2016年の段階で黒須社長から「検討する時期がきているように感じます」との発言があるなど、かねてから検討課題とされていた。
元日の休業は、3つの業態を合わせると300店舗以上になる。わずか3日の休業とはいえ、これだけの店舗での実施となれば当然、売り上げの減少も予想される。広報担当者は「初めて実施するので、現時点で影響はわからない」としつつ、
「働く従業員が一斉休業してリフレッシュすることで、これまで以上に他の営業日にお客様にご満足いただける料理、サービスをご提供していくこと、また収益面についても結果が出せるように努めたいと考えています」
と前向きだ。「従業員満足の向上は顧客満足の高まりに繋がります。その結果として生産性向上につなげたい」と、生産性向上の達成も視野に入れているようだ。
ネットでは「どうせなら三が日休みでもいいのに」などの声も出ている。年始の休業期間延長に関しては、「2018 年の状況を見て、お客様、従業員といった様々な視点から検討していきます」とのことだった。