マクラーレンF1チームがシャークフィンを維持する案に反対意見を示したため、2018年はこのパーツの撤廃が決定した。
当初、各チームはエンジンカバーの延長であるシャークフィンを撤廃するというFIAの決定に従うはずだった。しかし2018年に向けては、コマーシャル用のスペースとカーナンバーの提示に役立つとして、全チームがシャークフィンの維持に賛同していた。
マクラーレンはより小さなドーサルフィンの導入を支持していたが、レギュレーション変更には全チームの賛成が必要となるため、解決策の決定は延期となっていた。しかしながら今週末に行われた技術規則ミーティングにおいて、シャークフィンの撤廃が最終決定となり、すべてのチームが来季マシンの設計見直しを強いられている。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは「我々全員が(シャークフィンを)維持し、そこにナンバーを提示するということで意見が一致していると思っていた。いつものことではあるが、会議が終わったら事態が変わっていたんだ」と話す。
マクラーレンのザック・ブラウンは以下のように語り、商業スペースとしてのシャークフィン撤廃を支持したチームの決定を擁護している。
「リヤウイングの妨げとなる大きなエンジンフィンがついていたのだ。これからはマシンそのものに、より多くのコマーシャル用スペースを設けていくことになる」
フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネは、ブラウンの意見に困惑した様子で以下のように述べた。
「どういうわけかザックはフィンを撤廃し、コマーシャル用スペースを持たないことにした。そのうえ(ドライバーの)ナンバーを提示するスペースも見つけ出す必要がある。何かが間違っていると思う」
ドイツのAuto Motor und Sport誌とAuto Bild誌は、マクラーレンが間際になって拒否権を行使した背景には、ライバルチームの2018年型マシン開発を混乱させる意図があったと疑うチームもあると報じている。
フォース・インディアのテクニカルディレクター、アンディ・グリーンは以下のように述べた。
「我々はフィンが継続されると想定してリヤウイングを開発してきた。おそらくは大多数のチームが同じだと思う。問題は少々複雑になっている」
「つまり我々はマシンの一部について、開発をやり直さなければならない。エンジンカバーには変更がないと考えていたので、開発はしていなかったのだ。しかし、そうでないのならばパーツは見直す必要がある」
「大きな問題ではないが、やらなくてもいいと思っていことに取り組まなければならなくなったのだ」