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F1アブダビGP決勝トップ10ドライバーコメント

2017年11月27日 18:12  AUTOSPORT web

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2017年F1第20戦アブダビGP 表彰台
2017年F1第20戦アブダビGP決勝でトップ10に入ったドライバーたちがレースを振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=1位
 完璧だった。ポールポジションを取り、優勝し、ファステストラップも記録した。最高の結果だ。今日の結果が、来年に向けて自信を高めてくれるはずだ。

 今シーズン後半の出だしはかなり苦労しただけに、ここで勝てたことは僕にとって重要だ。

 今週末はサンパウロの時よりリラックスしていた。失うものはないという心持ちでここに来た。それによって心が穏やかになった。どういうわけか、週末を通して、すべてをコントロールしているという風に感じていた。決勝中、ペースもレース自体もしっかりコントロールしていた。それができるというのはとてもうれしいことだ。

 周回遅れに近づいている時に一度ロックアップしたけれど、それ以外は全く問題がなかった。
 最後の5周はプッシュし始めて、後方とのギャップを築いた。マシンはとても好調だったよ。

 ブラジルの予選、昨日の予選、そして今日の決勝で、自分自身をどういうゾーンに入れたにせよ、来年は常にそういったゾーンに自分をしっかり入れて、同じ感覚を持つようにしなければならない。

(不調から抜け出した方法について聞かれ)すべての問題に懸命に対処し、それによって自信を得た。自分が苦しんだレースについて、理解を深めようとした。8月のサマーブレイクの後、苦しんだレースはいくつもあったが、そういう形で一歩一歩自分のドライビングを改善させていくことで、自分に自信を与えることができた。

 自信を持って走れるかどうかで、F1では大きく違ってくるんだ。

 タイトルを獲得したルイス(・ハミルトン)、ランキング2位をつかんだセバスチャン(・ベッテル)に改めておめでとうと言いたい。結局2位を取り逃したことは残念だけど、もう終わったことだ。前を向いていくよ!


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=2位
 とてもいいレースだったね。シーズンの終わりにすごいバトルができた。僕は全力を尽くしたけれど、バルテリ(・ボッタス)が素晴らしい仕事をしたから届かなかった。彼は全くミスをせず、クリーンにレースを走り切った。

 ここはオーバーテイクの難しさではトップレベルのサーキットだ。前のマシンより1.4秒速くなければオーバーテイクはできない。僕らは同じマシンに乗っているんだから、1.4秒も差をつけられるわけがない。 
    
 セカンドスティントでかなりペースがよくて、1.2秒差ぐらいまではいったけれど、そこまでだった。でもタイヤを気にせずプッシュし続けられるというのはいいね。あまり性能が落ちなかったんだ。 

 バルテリにとって今日勝てたのは素晴らしいことだ。大きな励みを得て、冬に入ることができるだろう。

 これから家族とゆっくり過ごすのが楽しみだよ。そうしてこの一年をゆっくり振り返るんだ。今年は強さを発揮することができた。チームは一年を通して最高の仕事をしてくれたよ。ファクトリーの皆が頑張ってくれたこと、メルセデスが支え続けてくれたことに、心から感謝する。


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=3位
 最初の数周は、すごくうまくいっていると思ったけれど、その後、彼ら(メルセデス勢)についていくのを諦めなければならなかった。僕には同じようなペースはなかったからだ。

 リズムに乗って走れたが、前とのギャップはかなり大きくて、単独走行だった。終盤に少し縮めることができたものの、それで結果が変わるわけではなかった。

 全体的にいいレースだったと思う。セカンドスティントは比較的うまくいった。でもファーストスティントですでに大きく遅れをとっていた。
 
 もちろん、(前のメルセデス)ふたりにプレッシャーをかけて、戦うことができればよかったと思う。表彰台に立てたのはハッピーだし、3位と4位というのはチームにとっていい結果だ。でもここは目指している位置ではない。

 今日は勝ちたかった。ドライバーズ選手権でもそうだ。それでも今シーズンはたくさんポジティブな要素を見つけることができる。今年はマシンが大きく向上した。シャシーは走り出したその日から強力だったし、エンジンもかなりよくなった。ただライバルを見ると、僕らにはもっとパワーが必要だ。でも一番重要なのは、チームとして目指す位置に立つために集中することだ。 


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=4位
 今日はほぼずっとマシンの感触がとてもよかった。でも正直言って、レースは退屈だったね。ほとんどの時間、燃料セーブをして走っていたんだ。こんなことはレースとは関係ないと僕は思うけど、規則は規則だ。ストレートの半ば、ブレーキングポイントの200メートル手前でリフトしなければならない。後ろのドライバーも同じことをしている。そうするしかないんだ。

 マシンにポテンシャルがあるのにプッシュできないなんて残念だ。接近戦に見えても、バトルではない。(マックス・)フェルスタッペンを後ろに抑え続け、同時に失格にならないように燃料をセーブしていた。サーキットによって、こういうことをしなければならない場所がある。走っていてもわくわくしないよ。

 規則だけど、これではレースをしている気がしない。決められた量の燃料を使うために、毎ラップ、ゆっくり走っているだけなんだから。

 今年はパッケージは強力だったから、全体的にもう少しうまくやれたらよかったね。問題点を修正し、最低限にとどめる必要がある。来年はマシンが変わり、また違うストーリーになる。ゼロからのスタートだ。すべてのエリアを改善して、もっと速くなりたい。

■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=5位
 すごく退屈なレースだった。クルマに枕があったら寝てしまったかもしれないぐらいだよ。

 スタートでキミ(・ライコネン)についていこうとしたけれど、このコースではそれが難しくて、オーバーテイクするチャンスを見つけることができなかった。1.5秒差以内に入っても、それ以上前のマシンに近づいて追い抜くのは難しい。

 レース中、自分のペースが良かったので驚いた。今週末はずっとマシンの感触が良くなくて苦労していたんだ。周回遅れに追いついて、少し前が空いた状態で走ったら、マシンの本当のペースを確認できた。かなり速かったよ。真のペースを発揮して戦うことができなかったのが残念だ。このサーキットで速さがあることは驚きだった。

 全体的に見て、1年をいい形で終えることができたと思う。最後の2戦はパフォーマンスを最大限に発揮することはできなかったが、元々僕らが得意なサーキットではないから、それは予想していたことだ。今シーズンの後半、進歩することができたので、その調子で進歩することを目指して、引き続き努力していく。エンジンが向上すれば、来年はトップ勢に少なくとも近づくことはできるはずだよ。

■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=6位
 ワクワクするようなレースだった! 特に1周目は面白かったし、ピットストップの直後にハースを抜かなければならない状況になった時も、すごくエキサイティングだった。何しろ向こうはストレートがメチャ速くて、僕の背後ではチェコ(セルジオ・ペレス)もチャンスをうかがっていたからね。それでも何とかうまく切り抜けて、まずまずの形でシーズンを終えることができた。

 選手権6位はこのチームに相応しいポジションであり、この冬の間の士気を高めてくれる効果もあるだろう。シーズン後半戦では、いいパッケージを手にしていながら、何度かトラブルもあった。それを考えると、ポジティブな結果で1年を締めくくり、気分良くオフシーズンを迎えられるのは素晴らしいことだ。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=7位
 最高にエキサイティングなレースというわけではなかったが、1周目にはニコ(・ヒュルケンベルグ)との激しいバトルがあった。彼に与えられたペナルティは、とても不可解だったと思う。僕の方が前にいたのに、彼はコーナーをカットして、大きなアドバンテージとポジションを手に入れた。そのおかげで、彼はペースを上げて前方が空いたところを走ることができ、十分なギャップを稼ぎ出してペナルティを意味のないものにした。彼はすぐにポジションを戻すべきだった。その後、(ロマン・)グロージャンに対してしたのと同じようにね。そして、彼は僕をコース上でオーバーテイクしなければならなかったんだ。

 今日の結果には満足しているし、好成績でこの1年を終えられたことが重要だ。今年はフォース・インディアに来てから初めて、一度もポディウムに上がれないシーズンだったが、全体としては大きな進歩があったと思う。昨年の21戦に対して今年は20戦しかなかったのに、獲得ポイントは1点減っただけなのだから。ともあれ、ドライバーズ選手権で7位、チームが選手権4位というのは素晴らしい結果だ。今年はこれ以上の成績は望めなかったと思う。2018年もこの調子で行けるといいね。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 決勝=8位
 アクションが少なくて、すごく平穏なレースだった。スタート直後の混乱の中でヒュルケンベルグの前に出られそうになったけど、彼の方がレーシングライン上にいて、ブレーキを遅らせることができたので抜けなかった。その後はチェコ(セルジオ・ペレス)とは違う戦略で走り、終盤には彼に迫ることもできたが、追いつくにはもうあと何周か必要だった。
 好成績でシーズンを終えることができて良かったし、今年チームとして達成したことを本当に誇りに思う。シーズンオフにはみっちりトレーニングをするつもりだ。来年はもっといいドライバーになって戻って来たいからね。


■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
フェルナンド・アロンソ 決勝=9位
 僕らにとって重要なレースだった。このプロジェクトの最後のレースだから、いい形で締めくくりたかった。ポジションからするとそれほどわくわくするようなものではなかったが、前の(フェリペ・)マッサ、後ろのカルロス(・サインツ)と、面白いバトルをした。フェリペをアンダーカットしようとして、それはとてもうまくいったが、その後、ペースが上がらず、ほとんどずっと単独で走り続けた。それでも堅実なレースをしたと思う。スタートも戦略もうまくいき、2ポイントをつかむことができたので、ハッピーだよ。

 今シーズン、そしてこの3年間は厳しいものだった。それでも僕はこのプロジェクトをとても誇りに思っている。リザルトの面では成功を収めることができず、期待したような成果を出せなかったけれど、全員が懸命に戦い、必死に取り組んだ。
 
 これから僕らは別々の道を行く。ホンダの今後の成功を祈り、マクラーレン・ルノーのプロジェクトの幸運を祈る。それぞれがこれから新たな門出を迎えるのだ。 

■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 決勝=10位
 素晴らしい気分だ。自分が成し遂げた全てのことを、心から誇りに思うと言い切れる。この16年間を通じて最高のレースを何度となく経験し、パドックで素晴らしい人々に出会い、世界で一番速いドライバーたちとレースができた。これほど多くのことを経験できて、本当に幸運な人生だというのが正直な気持ちだ。数々の夢のような機会を与えてくれた家族と神様に感謝したい。

 今日はいいレースができて、最初から最後までずっと戦っていた。残念なことに、ピットストップの後でひとつ順位を下げてしまったけど、全体としては十分に満足している。