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F1アブダビGP決勝:ハミルトンとの一騎打ちを制しボッタス優勝!アロンソは9位入賞

2017年11月27日 00:12  AUTOSPORT web

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2017年F1第20戦アブダビGP バルテリ・ボッタス勝利のドーナツターン
11月26日現地時間午後5時、2017年最終戦アブダビGPの決勝が行なわれた。トワイライトの中で気温は24度、路面温度は31度という予選同様に涼しいコンディションでのスタートとなった。ただし依然として風は強く、ターン8の追い風などは影響を及ぼしそうだ。 

 予選後のグリッド降格ペナルティはなく、金曜のMGU-H投入で10グリッド降格が決まっていた予選最下位のブレンドン・ハートレー以外の全車が予選順位通りのグリッドからスタートすることとなった。

 下位の3台パスカル・ウェーレイン、マーカス・エリクソン、ハートレーだけがスーパーソフトを履き、それ以外は全車がウルトラソフトでスタート。Q3に進まなかった11番手フェルナンド・アロンソ以下は新品のウルトラソフトを履いている。

 上位勢はスムーズなスタートを切り、バルテリ・ボッタスが首位、2番手ルイス・ハミルトン、3番手セバスチャン・ベッテル、4番手ダニエル・リカルド、5番手キミ・ライコネン、6番手マックス・フェルスタッペンの順位は変わらず。

 その後方もニコ・ヒュルケンベルグが8番手を守ったが、ターン11~13でセルジオ・ペレスとのバトルになりランオフエリアをカットし「彼は順位を戻す必要がある。彼はコーナーをカットしてアドバンテージを得た」とペレスは批判する。

 これを受けてヒュルケンベルグには5秒加算ペナルティが科された。後方ではターン1でワイドにはみ出したケビン・マグヌッセンが勢い余ってスピンを喫し最後尾まで下がっている。

 トップのボッタスと2番手ハミルトンはファステストラップを記録しながら隊列を引っ張るが、3番手ベッテルも食い下がる。3強チームの後方はヒュルケンベルグが7番手に居座り、ペレス、オコン、フェリペ・マッサ、アロンソ、カルロス・サインツJr.をじわじわと引き離していく。


 11番手のアロンソは10番手マッサに対して差を縮めてDRSが使える1秒以内に入る。しかし最高速が伸びないため決め手に欠きオーバーテイクを仕掛けるチャンスはなかなか訪れない。

 11周目にはランス・ストロール、12周目にストフェル・バンドーン、そして14周目には6番手フェルスタッペンがピットインしてウルトラソフトからスーパーソフトに交換していく。

 翌周には5番手ライコネンも反応してピットインし、フォース・インディア勢に引っかかったフェルスタッペンの前でコースに戻った。

 16周目にはペレスがピットインし、翌17周目にはヒュルケンベルグがカバーに入り5秒ペナルティを消化してからタイヤ交換に入るが右リヤの交換に手間取って10.2秒。際どいところでペレスの前でコースに戻った。

 19周目にダニエル・リカルドはフロントタイヤに異変を感じてピットイン。これで前を走っていたベッテルも20周目にピットインを済ませる。すると21周目にはリカルドがハイドロ系を失ってターン4イン側にストップしリタイア。

 これを受けて21周目にボッタスとアロンソがピットインし、翌周マッサもピットイン。マッサはアロンソの直前でコースに戻ったが、アロンソは続くバックストレートでDRSを使いマッサを抜き去って結果的にアンダーカットを成功させたかたちになった。


 ハミルトンは24周目にピットストップを済ませてボッタスの1.8秒後方に戻り、ベッテルに10秒差を付けてメルセデスAMGが1-2体制を固めた。ハミルトンはここからプッシュしボッタスとのギャップを一気に1秒以内にまで縮めていく。しかしターン17でタイヤをロックさせてギャップは再び1.5秒以上に広がった。

 中団ではオコンとサインツがウルトラソフトのままで第1スティントを引っ張ってオーバーカットを狙う。31周目に2台が揃ってピットインしそのままの順位でコースに戻るが、サインツ車は左フロントタイヤのナットが締まっておらず、コーナーを曲がりきれずにストップ。

 オコンはペレスとヒュルケンベルグをオーバーカットすることはできず8番手でレースに復帰した。その4秒後方に9番手アロンソ、さらに4秒後方に10番手マッサが控えている。バンドーンはやはり第1スティントを引っ張ったロマン・グロージャンにオーバーカットされて12番手。

 マシンに問題を抱え「ラリーカーを運転しているようだ」と言うほどリヤのグリップがプアなマシンに苦労させられ、アロンソからは40秒も離れて背後にはマグヌッセン、ウェーレインが迫ってくる。

 レース終盤は膠着状態で動きも少なく、3番手以下はそれぞれが単独走行で淡々と周回を重ねる。50周目にベッテルが1分41秒244のファステストラップを記録すると、パワーユニットとタイヤの心配がなくなったのか51周目にはボッタスが1分40秒750とこれを更新、52周目にはさらに1分40秒650まで縮めた。

 ボッタスはそのまま55周を走り切り、ブラジルGPでは逃したポールトゥウインを飾った。2位には3.8秒差でハミルトン、3位は19.330秒差でベッテル、4位以下はライコネン、フェルスタッペン、ヒュルケンベルグ、ペレス、オコン、アロンソ、マッサというトップ10となった。