11月25日現地時間午後5時、アブダビGPの予選が行なわれた。陽は傾いて夕刻のヤスマリーナは気温24度、路面温度は31度まで下がってきている。ブレンドン・ハートレーは金曜に9基目のMGU-Hを投入しておりすでに10グリッド降格が決まっている。
ウルトラソフトがスーパーソフトよりも1秒速いだけに、Q1からどのマシンもウルトラソフトの新品を履いてタイムアタックに向かう。
まずはルイス・ハミルトンが1分37秒473でトップに立ち、メルセデスAMG2台とフェラーリの2台が上位を占めるが、バルテリ・ボッタスが計測2周目でさらにタイムを縮めて1分37秒356でトップへ。
タイヤのデグラデーションが非常に小さいため、各車ともステイアウトして連続周回でアタックを続け、キミ・ライコネンが0.097秒差で3番手、セバスチャン・ベッテルは0.461秒差の3番手、ダニエル・リカルドも0.660秒差で5番手に浮上してきた。3強チームに次ぐ7番手には1.245秒差でセルジオ・ペレス、8番手は1.421秒差でストフェル・バンドーンが続く。
セッションが残り4分を切ったところで12番手フェルナンド・アロンソ以下の各車が2回目のアタックを始め、ランス・ストロールは最後のアタックで「全力を出し切った」と15番手に浮上してなんとかQ1を通過。
これによってザウバーの2台とトロロッソの2台、ロマン・グロージャンが押し出されてQ1敗退となった。ストフェル・バンドーンは8番手、アロンソは12番手でQ2進出を果たした。
Q2でもメルセデスAMG勢の速さは変わらず、ハミルトンが1分36秒742へと大きくタイムを更新してトップに立つが、ベッテルも0.292秒差で3番手に食い下がる。
ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは1.396秒差で3強の一角を崩し6番手に飛び込んで見せ、マクラーレン・ホンダ勢はアロンソ10番手、バンドーン11番手。
しかし2回目のアタックでいずれも自己ベストを更新することができず、アロンソ11位、バンドーン13位でQ2敗退となった。ヒュルケンベルグは7位、ペレスは8位、オコン9位、そして最後に10位に飛び込んだフェリペ・マッサがQ3進出を決めた。
それ以下は最後のアタックの最終コーナーでパワーユニットに異変が発生したカルロス・サインツJr.が12位、ケビン・マグヌッセンが14位、ランス・ストロールが15位に終わった。
Q3の1回目のアタックではボッタスがハミルトンに0.172秒差を付けてトップに立ち、ベッテルは0.628秒差で3番手、ライコネンは0.754秒差で4番手に留まった。
レッドブル勢は1.4秒もの差を付けられ5番手・6番手から上位にいけない。ここでもヒュルケンベルグがフォース・インディア勢を上回って7番手につけてきた。
最後のアタックでボッタスはセクター2でミスを犯しアタックを断念。しかしハミルトンもターン20の出口でややワイドになって縁石をまたぎ、ターン21ではリヤがふらついてしまいタイムを更新できず。
これでボッタスの2戦連続となるポールポジション獲得が決まった。ベッテルは0.546秒差まで縮めたものの3位、4位には0.728秒差でリカルドが入り、2回目にタイム更新ができなかったライコネンは5位、フェルスタッペンは1.097秒差で6位に終わった。
ヒュルケンベルグも自己ベストを更新できなかったものの7位に留まり、ペレスは0.1秒届かず8位、アウトラップでボッタスの前に留まろうとしたものの抜かれてしまったオコンは9位、そしてF1最後のレースに臨むマッサは予選10位という結果になった。