前戦ブラジルGPでルノーのニコ・ヒュルケンベルグが10位に入賞したため、コンストラクターズ選手権で6位を走るトロロッソと7位のルノーとの差は4点となった。さらに8位には6点差でハースもつけている。トロロッソがコンストラクターズ選手権6位となるのは、セバスチャン・ベッテルがチームに初優勝をもたらした2008年以来となる。
チームとしては、最終戦でポイントを獲得し、自力で6位の座を守りたいところだが、トロロッソのチーム関係者は「われわれのパワーユニットサプライヤーが、トラブルを解決した新しいPUを供給することはない。したがって、われわれはそれを壊れないように大事に使用するしかない」と、自力での逃げ切りは半ば諦めている。
ただし、完全に諦めているわけではない。それは終盤になってマクラーレン・ホンダの戦闘力が高くなってきているからだ。コンストラクターズ選手権6位以下のチームで、メキシコGPとブラジルGPを2戦とも入賞しているのはマクラーレン・ホンダだけ。ブラジルGPではコンストラクターズ選手権4位のフォース・インディアのペレスの追撃をかわしての8位だった。
仮にトップ3チームの6台が順当に6位までを埋めた場合、入賞するために残されたポジションは7位から10位までの4つ。さらにルノーとハースがトロロッソを逆転するためには、1台は8位(4点)以上に入らなければならないため、実際には7位と8位のポジションをフォース・インディア、ウイリアムズ、マクラーレンと争わなければならない。つまり、ルノーとハースにとっては、実力的にはかなり厳しい戦いが強いられる。
「コンストラクターズ6位と8位では、分配金が650万ドル(約7億2430万円)も違うから、最終戦の結果は重要だ。ただし、われわれが自力でポイントを獲得するのは正直厳しいから、いまはホンダに頑張ってもらいたい」(トロロッソ関係者)
2018年にトロロッソと組むホンダ。最終戰で来季のパートナーをアシストできるか?