元F1ドライバーのマルク・ジェネは、2度のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソがル・マン24時間耐久レースで勝つだろうと予想した。
ジェネは、スペインのAS紙の取材に対して、アロンソはこの伝統ある耐久レースを初挑戦で制する可能性すらあると語る。
「当然のことだ。2018年にはトヨタしかいないのだし、プライベートチームがル・マンで勝つのはひどく難しい」
アロンソは19日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われたWECルーキーテストに参加し、トヨタのLMP1カーで113周を完走した。
ジェネは「このテストにしか参加しなかったとしても、彼のレベルでドライビングすれば、勝てるポジションにつけることは可能だろう」と主張した。
現在43歳のジェネは、1999年と2000年にミナルディのドライバーとしてF1に参戦し、その後2003年と2004年には負傷欠場したラルフ・シューマッハーに代わり、ウイリアムズで計3戦を走った。
その後はフェラーリでテストドライバーを務めていたが、スポーツカーレースに転向し、これまでに8度のル・マンを経験している。2009年にはデイビッド・ブラバム、アレクサンダー・ブルツとともにプジョーで優勝を勝ち取った。
ジェネは、ル・マン24時間、インディアナポリス500マイルレース、F1モナコGPのすべてを制して“トリプル・クラウン”達成を目指すアロンソを賞賛する。
「彼がやっていることは素晴らしいし、称賛に値すると思う。フェルナンドはドライビングと競争を心底愛する、数少ないドライバーのひとりなんだ」
スポーツカーレース参戦という大胆な挑戦に打って出たアロンソだが、これはF1でのキャリアを終息させるためのやり方ではないのだとジェネは言う。
「両方に挑戦できるというのは、良いことだ。来シーズン、彼の所属するマクラーレン・ルノーがチームとしてどういう方針で臨むのかに注目しているよ」
アロンソは、19日のバーレーンでのルーキーテストは「素晴らしい一日だった」と話している。しかし近日中に、再度トヨタTS050ハイブリッドに乗るか否かを問う質問には、はっきりと答えなかった。
「いつか乗れたら良いと思うよ。いつとは言えないけれどね。今言えるのは、今回が素晴らしい機会だったということだけだ」
アロンソは、2018年1月に開催されるロレックス・デイトナ24時間レースで耐久レースデビューを飾る。マクラーレンのエグゼクティブディレクターであるザック・ブラウンがオーナーを務めるユナイテッド・オートスポーツから、ランド・ノリスと共にLMP2クラスに参戦する予定だ。