フェリペ・マッサが今シーズン末に引退すると、F1からはブラジル人ドライバーがいなくなる。だがピエトロ・フィッティパルディは、その空きを数年のうちに埋めたいと考えている。
ピエトロ・フィッティパルディは、2度のF1世界王者に輝いたエマーソン・フィッティパルディの孫で、今年21歳になったばかり。先週バーレーンで行われたフォーミュラV8 3.5ワールドシリーズ最終戦でドライバーズタイトルを獲得し、F1にフィッティパルディ姓を復活させたい彼にとっては、大きな一歩となった。
彼は11月19日に行われたWEC世界耐久選手権のルーキーテストにも参加し、ポルシェの919ハイブリッドLMP1マシンを走らせたものの、2018年のプランは現時点で決まっていないという。
「F2参戦はひとつの可能性だよ」とフィッティパルディは話し、以下のように続けた。
「僕はF1にも目を向けていて、今はシングルシーターに集中しているんだ。(F3.5の)ワールドシリーズを制したことでスーパーライセンスの発給条件を満たした。このことが僕の将来に向けて、大きな助けになる」
2018年は、祖父エマーソン・フィッティパルディが1970年にF1デビューを果たして以来初めて、フル参戦するブラジル人ドライバーがいないシーズンとなる。
「残念なことだが、(2018年にF1で戦う準備が整った)ブラジル人ドライバーはいないんだ。僕の祖父が70年代初めに参戦して以降、F1では常にブラジル人ドライバーが走っていた」
「僕たちが走れるように努力していく。できれば、F1で走るだけでなく表彰台にブラジル国旗を掲げたいと思っているよ」
19日にポルシェからWECルーキーテストに参加したフィッティパルディは、LMP1のルーキー仲間となったTOYOTA GAZOO Racingのフェルナンド・アロンソやトーマス・ローランよりも速いタイムを記録している。ただし、同じポルシェのマシンでティモ・ベルンハルトが出した最速タイムには約2秒及ばなかった。
フィッティパルディは当日の走りを振り返って以下のように語った。
「素晴らしいマシンだ。多くの人が、このマシンの四輪駆動や加速のすごさを教えてくれた。まさにその通りだったよ」
「1度目の走行では全体的に慣れることだけを目的にしていた。2度目と3度目の走行では限界まで攻めることもでき、本当に楽しく走れていたよ」