マクラーレン・ホンダにとって最後のレースとなるF1アブダビGPを前に、ホンダF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介氏と、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、チーム全員とファンのため、このグランプリでできる限りいい結果を出してシーズンを締めくくりたいと語った。
2015年にスタートしたマクラーレンとホンダのパートナーシップは、ともにトップに立つという目的に近づけないまま、契約期間半ばで解消されることになった。今年も続出するトラブルに悩まされたシーズンだったが、この2戦は連続して入賞を果たしており、この流れを最終戦に持ち込みたいところだ。
「アブダビGPで、長く厳しかった2017年のF1シーズンが終わりを告げます。また、私たちにとってはマクラーレン・ホンダとして最後のレースとなるため、意義深い週末となります」と長谷川氏。
「全員がパッケージのポテンシャルをすべて引き出すことに完全に集中し、ここ数戦の勢いを保持しようとしています」
「ヤス・マリーナは伝統的なコースと市街地のようなコースが組み合わされた、独創的なトラックです。それぞれのセクターは、90度の低速コーナーから、全開のストレートまで大きく異なるので、エンジニアにとって、完璧なセットアップを見出すのは簡単なことではありません。パワーを引き出し、燃料の管理をうまくやることも鍵となります」
「今シーズン、チーム全員が懸命に努力してきたことを非常に誇りに思っているということを、最後に申し上げたいと思います。チームだけでなく、過去3シーズンにわたって支えてくれたマクラーレン・ホンダのファンのためにも、好調のうちに今季を終えられることを願っています」
ブーリエも3年間厳しい戦いを続けてきたチームメンバー全員の努力を称えた。
「アブダビGPの夕日と2017年シーズンの幕切れを前に、私はチームとして今年挑んできた戦い、そして我々が上げてきた成果を誇らしく感じている。結果が伴わず、チャンピオンシップの順位にそれぞれが影響を及ぼすことができなかったとしてもだ」とブーリエ。
「チームのメンバーは全員、パッケージを改善するためにレースごとに精力的に取り組んできた。今週末も例外ではない。シーズンが終了し、冬休みに入る前に、すべてのセッションを最大限に活用すべく努力していく」
「我々はパッケージを評価し改善するためにコース上でのすべてのチャンスを利用し、来年のための貴重な教訓を学んでいる。今回もこれまでと同様に重要な週末になるだろう。2017年から2018年はレギュレーションがそれほど変わらないので、集めた多くのデータのうち特に直近の数戦で得たデータは、冬にかけて来年のパッケージにおけるすべての重要な判断を下す上で役立つだろう」
「アブダビではチームのひとりひとりが、楽観的な気持ちと尊敬の念を持って、マクラーレン・ホンダとしての最後のグランプリの週末に乗り出す。今この時、私がチーム全体を代表して一言申し上げてもいいだろう。過去3年間、チームの全員が信じられないほど熱心に仕事にあたってきた。最後のこのレースまで浮き沈みをともにし、全力で取り組んできたのだ。我々全員が、まさに同じ目的でこの週末を迎える。シーズンをポジティブに終えるために懸命に働き、できる限りのことをしていきたい」