2017年のWRC世界ラリー選手権でドライバーズ、コドライバーズ、チームの3冠を獲得したMスポーツ。指揮を執るマルコム・ウィルソン代表は「チームにとって、今年はまったく信じられないような1年になった」と語った。
Mスポーツは、WRC最上位クラス唯一のプライベートチーム。2017年は王者セバスチャン・オジエを招き入れ、新型フォード・フィエスタWRCでシーズンに臨んだ。
そのオジエは移籍初戦となる第1戦モンテカルロで優勝。チームメイトのオット・タナク、エルフィン・エバンスという若手ふたりも速さをみせ、ドライバー全員が優勝した。またチームとしても全戦で表彰台を獲得するなど終始安定した速さをみせ、ドライバーズタイトル、コドライバーズタイトル、チームタイトルの3冠を手にした。
11月16~19日に行われた第13戦オーストラリアでも、3名のドライバーは快走。今シーズン限りでトヨタへ移籍するタナクが総合2位を獲得したほか、オジエが総合4位、エバンスが総合5位に入っている。
「このラリー・オーストラリアがもっともチャレンジングな戦いになると思っていたから、3台がトップ5に入ったことは素晴らしい」とウィルソン代表。
「これによりドライバーズチャンピオンシップでも3人がトップ5につけた。我々が今年発揮したパフォーマンスを象徴する出来事だ。この結果を誇りに思うし、シーズンを通してチームが安定して強さを発揮したことの表れだ」
「我々はどんな路面コンディションでも速さを発揮するマシンを作り上げた。そして、チームスタッフ全員が持てる全力を注いだ。この成功は彼らの助力なしでは成り立たないことなんだ。Mスポーツのスタッフ全員を誇りに思う」
「オット(タナク)と(コドライバーの)マルティン(オルベオヤ)が表彰台を獲得したことは、シーズン最終戦、そして我々との最終戦を彩るにふさわしいものだ。彼らに別れを告げるのは辛いが、とにかく感謝の気持ちを示したい」
「そして、来シーズンから始まる新たな挑戦が実りあるものになることを願っているよ」