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4WDから2WDへ一新。2018年ダカール参戦のX-raid、バギータイプの新型ミニ発表

2017年11月22日 11:52  AUTOSPORT web

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X-raidは2018年のダカールラリーに2タイプ、計7台のマシンを投入する
X-raidは11月22日、2018年のダカールラリーに投入する新型マシン『ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギー』をお披露目した。これまで15年間採用してきた四輪駆動から二輪駆動に切り替えられた1台だ。

 2015年までダカールを4連覇し、圧倒的な強さを誇ってきたX-raidのミニ・オール4レーシング勢。しかし、近年はバギータイプのマシンで挑むプジョー勢の後塵を拝し、2年連続で総合優勝から遠のいていた。

 この状況を受けて、チームは大幅に方針を転換。これまで長年に渡り採用してきた四輪駆動を捨て、プジョーと同様の二輪駆動にスイッチしたマシンを開発することを決断した。

 チームプリンシパルのスベン・クワントは「レギュレーション上のアドバンテージを活かすため、かなり長い間、バギータイプを採用するアイデアを考えていた」とコメント。

 そのアイデアが本格的に固まったのは2016年末で、2017年2月にはマシン製作がスタート。この新型バギーマシン開発には総勢45名以上のエンジニアが携わったという。

 クワントによれば、「1台のマシンにこれだけ多くのエンジニアが関わったのは、X-raidの長い歴史のなかでも初めてのこと」だという。

「(新型バギーマシンでは)エアロパッケージが重要な要素であり、(ドイツに拠点を置く)KLKモータースポートとともに、何度もシミュレーションを行った」

「そして、最終的なルックスはMINIのデザインチームとともに確定させた」

「このマシンは、我々が初めて作ったバギータイプの車両だが、これまでクロスカントリーで培ってきた経験が詰め込まれている」

 なお、エンジンはBMWの6気筒エンジンをベースにBMWシュタイアーが新規に開発したものが搭載されている。

 完成したジョン・クーパー・ワークス・バギーは今年9月にX-raidのファクトリーでシェイクダウンを実施。その後、ハンガリーで初のオフロードテストにも臨んだほか、モロッコで3週間に渡るテストを行っている。

「テストは素晴らしいものだった。ジョン・クーパー・ワークス・バギーには大きなトラブルもなかったよ」

「モロッコで行った3週間のテストでは、もちろん改善点などが見つかった。ただ、技術的な問題で走行できなくなることはなかったんだ。これは理想的な状況と言える」

 チームは今後、2018年1月6日に開幕を控えた2018年のダカールラリーに向けてテストを継続していく。

 クワントは「完全な新型マシンでダカールラリーに挑むことが、どれだけリスクの高い行為なのかは把握している。ただ、我々のマシンは挑戦する準備が整っているよ」とプジョーからの総合優勝奪還に自信をみせた。

 このジョン・クーパー・ワークス・バギーをドライブするのは、開発ドライバーを務めたミッコ・ヒルボネンのほか、ブライス・メンジーズ、ヤジード-アル・ラジの3名だ。

 また、チームはバギータイプの車両開発と並行して、従来型の四輪駆動車『ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・ラリー』を新規定にあわせ車両重量を削減するなどの改良も実施。この四輪駆動モデルを計4台、ダカールラリーに投じる。

 こちらをドライブするのは、オルランド・テラノバ、ホアン・ナニ・ロマ、ヤコブ・プシュゴイスキー、ボリス・ガラフリックの4名となる。