ルイス・ハミルトンは、F1アゼルバイジャンGPでの接触の後、セバスチャン・ベッテルにはっきりと警告を行ったことを明らかにした。
バクーでのベッテルとハミルトンは首位を争っており、ベッテルはセーフティカーの後ろでトップを走行していたハミルトンが「ブレーキテストを仕掛けた」と考えた。その後、ベッテルは再スタート前にハミルトンにマシンを寄せると、抗議をするかのようにホイールをぶつけたのだった。
ハミルトンは今週のMotorsport.tvのThe Flying Lapでの独占インタビューで、以下のように語っている。
「僕なら誰に対してもあのようなことはしないし、これまでもしたことはない。あんなことをするなんて、いったい彼が何を考えていたのかわからないよ。あのような立場にいる彼がね」
ベッテルの突然の短気な反応にはハミルトンだけでなく、当時レースを見ていた全員が驚いた。ハミルトンは「プレッシャーに対する反応は、人それぞれ違うものだ」と話す。
当初、ハミルトンのベッテルの行動に対するチーム無線での反応は、状況を鑑みると驚くほど控えめなものだった。
「正直に言って、僕はまったくひるんでなどいなかった。『彼は何をやってるんだ?』と思っていた」
「最終的な目標を見失うような悪循環に陥りかねない言動は、しないことにしている。結局のところ、出来事への対処には色々なやり方があるんだ」
「僕はそこで自分が何をすべきかを分かっていたし、何ごとにもそれを妨害させはしない。経験から、そういった出来事に影響されないやり方を学んできた」
ベッテルはその後、接触行為に対してのペナルティを受けた。しかし、ハミルトンもヘッドレストが緩んだことで余計なピットストップを行わなければならず、順位を下げることになった。結果、アゼルバイジャンGPでは両者とも表彰台に届かずフィニッシュしている。
つまりふたりは、レース後にグリーンルームでカメラの前に立つことはなかった。しかしハミルトンはベッテルに対して、はっきりとした言葉を投げかけて警告したとという。
「後で彼と話した時、『(相手を)軽視しているからこその行動だ』というようなことを言った」
「『僕のことを、二度とあのように見下さないでくれ。さもないと次は本当のトラブルになるぞ』といったことだ」