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WRC:シトロエン 2017年第13戦オーストラリア ラリーレポート

2017年11月21日 12:41  AUTOSPORT web

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WRC:シトロエン 2017年第13戦オーストラリア ラリーレポート
悔しい結果に終わった WRC 最終戦オーストラリア
 11月16~19日に行われた2017年WRC第13戦(最終戦)オーストラリアで、クリス・ミーク/ポール・ナゲル組は、総合7位でラリーをフィニッシュしました。

 しかしその一方、ステファン・ルフェーブル/ギャビン・モロー組とクレイグ・ブリーン/スコット・マーティン組は、最終日に立て続けにリタイアを喫するという、予期せぬ幕切れを迎えてしまいました。

■ラリーオーストラリアの最終日となるデイ3、ラリーの拠点となるコフスハーバー地方を豪雨が襲いました。この日は、Pilbara Reverse(SS17/20)、Bucca(SS18)、Wedding Bells(SS19/21)といったスペシャルステージが設定され、SSの総走行距離は64.64kmでした。

■ルフェーブルはSS17、シトロエンC3 WRCの左リヤサスペンションとタイヤに大きなダメージを負ってフィニッシュしました。雨でぬかるんだ難しい状況でコーナーでアウト側に膨らみ、切り株にヒット。それはタイヤが外れてしまうほどの衝撃でした。車両のダメージが大きすぎたことから、ルフェーブルはこの時点でラリーの続行を諦めざるを得ませんでした。

■その数分後、モニターには、ブリーンのシトロエンC3 WRCがSS18で止まっていることが示されました。厳しいコンディションのなか、4位を維持するためにプッシュしたブリーンでしたが、コーナーで膨らみマシンが転倒。わずかの間に、シトロエン・トタル・アブダビWRTは続けてリタイアを記録することとなってしまいました。

■SS19までを終え、日中のサービスが行われる頃には、再び日差しが照り始めました。ラリー2規定で最終日を再スタートし、実戦コンディションでのテストと位置づけたクリス・ミークは、総合8番手につけていました。

■午前中の雨の影響で、主催者はPilbara Reverseの2回目の走行(SS20)をキャンセルすることを決断。残すは、2017年シーズン最後のSSとなるWedding Bells──パワーステージのみとなりました。

■ミークは、このSS21を5番手タイムでフィニッシュ。トヨタのヤリ‐マティ・ラトバラが劇的なリタイアを喫したことで順位をひとつ上げ、総合7位に浮上しラリーを終えることとなりました。

■2018年シーズンのWRC開幕戦は、伝統のラリーモンテカルロ。2018年1月25日~28日にかけて、フランス東南部の山岳路を舞台に開催されます。

チームコメント
■クリス・ミーク
「ラリー最終日は、来たるべき2018年に備えることが目的でした。その意味では、最終日が雨で始まったことは、かなり有意義でした。このコンディションでの走りには改良の余地が多いため、それに対する作業に取り組むことができたからです」

「順位としては得るものがない状況でプッシュをするのは簡単ではありませんでしたが、今日の午前中に学んだことは、間違いなく今後につながります」

■クレイグ・ブリーン
「大きなコースオフでした。このような状況は、久しぶりです。幸い、シトロエンC3 WRCは堅牢なマシンで、安全のための装備も完璧に作用しました」

「4位でフィニッシュできるか微妙なところでしたし、自分よりも路面コンディションがわずかに有利なヘイデン・パッドンから4位を守り抜くためにはプッシュをするしかないと分かっていました。戦いもせずに、また5位でシーズンを終えたくありませんでした」

■ステファン・ルフェーブル
「もちろん、シーズンの終わり方として理想的な流れではありませんでした。この日の最初のステージ(SS17)で、長い右コーナーでミスをしました。コンディションはひどく、水がたくさん出ていて、地面はとてもスリッパリーで氷のような場所もありました」

「泥で滑りやすい部分で、つかまってしまいました。マシンはアンダーステアで、わずかにワイドに膨らみ大きな切り株にヒットしました。非常に残念ですし、チームのみんなに申し訳なく思います」

世界ラリー選手権(WRC)第13戦オーストラリア最終結果
1.ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルスール ヒュンダイi20クーペWRC 2h35'44.8
2.オット・タナク/マルティン・ヤルベオヤ フォード・フィエスタWRC +22.5
3.ヘイデン・パッドン/セブ・マーシャル ヒュンダイi20クーペWRC +59.1
4.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア フォード・フィエスタWRC +2'27.7
5.エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット フォード・フィエスタWRC +3'05.6
6.エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム トヨタ・ヤリスWRC +3'49.5
7.クリス・ミーク/ポール・ナゲル シトロエンC3 WRC +22'58.4
8.ネイサン・クイン/ベン・サーシー 三菱ランサーエボリューションⅩ +25'03.4
9.リッチー・ダルトン/ジョン・アレン シュコダ・ファビアR5 +25'39.6
10.ディーン・ヘリッジ/サミュエル・ヒル スバル・インプレッサWRX STI +29'52.3
R.ステファン・ルフェーブル/ギャビン・モロー シトロエンC3 WRC コースオフ
R.クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン シトロエンC3 WRC コースオフ

WRCマニュファクチャラーズ選手権ポイントスタンディングス
1.Mスポーツ・ワールドラリーチーム 428
2.ヒュンダイ・モータースポーツ 345
3.トヨタ・ガズーレーシングWRT 251
4.シトロエン・トタル・アブダビWRT 218