フェルナンド・アロンソが19日、バーレーンで開催されたWEC世界耐久選手権のルーキーテストに参加、ル・マン・プロトタイプを初体験した。
アロンソはトヨタTS050ハイブリッド8号車で113周、611kmを走行、1分43秒013の自己ベストタイムを記録した。
「最高の一日だった。LMP1のマシンでテスト走行するというのは、レーシングドライバーにとって素晴らしいことだ。走っていて最高の感覚なんだ」とアロンソ。
「ひとつのスティントを通してとても安定していたというのはポジティブなことだ。長年、こういうマシンでテスト走行をしたいと思っていた。今日、それを実現することができたのでうれしいよ」
この日はまず、セバスチャン・ブエミがシェイクダウンを済ませ、その後、アロンソは午前中に37周を走行。午前のベストタイムは1分43秒709だった。
午後には8周から9周からなる9回のランを走り、7回目のランの最初の計測ラップでこの日の自己ベスト1分43秒013を記録した。午後には76周を走り、一日で合計113周を走り切った。
トヨタのテクニカルディレクター、パスカル・バセロンは、アロンソとのテストでは速いタイムを目指していたわけではないと語った。
「しっかりした、とてもいい仕事をした。スピンもコースオフもなく、マシンにダメージも与えなかった。それが最初の目標だった」とバセロン。
「今日は燃料を少ない状態でのランは行わなかった。予選ラップのような走りはしなかったのだ。今日、優勝トロフィーが手に入るわけではないからね。終日、フルタンクで走り、やるべきことに集中した」
「マシンに慣れた後、フェルナンドはタイヤテストも行った。彼は楽しんでいたと思う。エンジニアたちと長い時間を過ごしていた。システムに興味を示し、理解したがっていたんだ」
アロンソが来年のル・マン24時間レースに出場するかどうかについて、バセロンは明言していない。
「今回のことは素晴らしいチャンスだった。だが、今後について考える時間はまだある」
アロンソは、世界三大レース、F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レースを制することを究極の目標としている。