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WEC:去りゆくライバルと「いつの日かまた競い合いたい」。豊田章男社長がコメント

2017年11月19日 18:52  AUTOSPORT web

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2017年WEC第9戦バーレーン トヨタTS050ハイブリッド
シーズン最終戦の第9戦バーレーン6時間をTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッドが制して幕を閉じた2017年のWEC世界耐久選手権。今年度の全ラウンドが終了した11月18日、今シーズンもトヨタチームに声援を送った多くのファンと、2014年からWECファミリーとして、ともに覇を競ったポルシェに対し、トヨタ自動車の豊田章男社長がコメントを寄せている。

 メッセージのなかで「(ポルシェと)いつの日か、また競い合わせていただきたい」と語る豊田社長は「その日に向けて、引き続き、クルマづくりを続けてまいります。――このレースに携わるすべての関係者の皆さんで、これからも一緒にがんばりましょう!」と続けた。
 
 このコメントが2018/19年シーズンへの参戦の可否を示唆するものかどうかは不明だが、19日に行われるWECルーキーテストにマクラーレン・ホンダF1のフェルナンド・アロンソを起用すること、アロンソのル・マン参戦報道などを含め、今後もトヨタのLMP1活動の動向が気になるところだ。

 そんな豊田章男社長のコメントは以下のとおり。

* * * * * *

「世界耐久選手権WECでのTOYOTA GAZOO Racingの戦いを応援してくださった皆さまありがとうございました」

「現地に行き、チームに寄り添いながらともに戦った6月のル・マンでは私も本当に悔しい想いをしました。そして、ファンの皆さまにも、とても悔しい想いをさせてしまったと思います」

「その後も苦しい戦いが続き、そのなかでポルシェの撤退の知らせも聞きました。昨年のル・マンを経て、ポルシェは我々のことをライバルと認めてくださいました。そのライバルとの戦いを通じて、我々は、より速く、より強く走るための技術力を高めていくことができていたのだと思います」

「ポルシェとの戦いに向けて、私も含めたチームメンバー皆が心に持っていた想いは、もちろん『負けたくない』の一心でしたがその奥底には、ライバルに向けた“尊敬”と“感謝”の想いも持ち合わせていました」

「ポルシェと残り3戦となった富士戦以降、改めて思ったのはポルシェに『もう一度トヨタと戦いたい』と思ってもらえるレースをしたいということでした」

「その為にも、富士、上海、そしてバーレーンは、必ず勝つという気持ちで臨み今回、それを達成することができました。シーズンチャンピオンは、前戦の上海でポルシェに決まりました。ポルシェの皆さま、改めておめでとうございます」

「しかし、もしこの最後の戦いを経て『もう一度、どこかでトヨタと戦いたい』と思っていただけたなら、我々は、悔しいなかにも少し誇らしい気持ちで今シーズンを終わることができます」

「ポルシェの皆さま、ぜひいつの日か、どこかの道でお互いの『もっといいクルマ』のために、また競い合わせていただければと思います。その日に向けて、TOYOTA GAZOO Racingは、引き続き、クルマづくりを続けてまいります」

「TOYOTA GAZOO Racingのドライバー、エンジニア、メカニック、そしてパートナーの皆さん……このレースに携わるすべての関係者の皆さんで、これからも一緒にがんばりましょう!」

「最後に、今シーズンもTOYOTA GAZOO Racingを応援してくださったファンの皆さま、あらためて感謝いたします。皆さまからいただく大きなパワーは、我々の活動に欠かせません。自動車の未来のために、そしてお客様の笑顔のために、これからも挑戦と努力を重ねてまいります。引き続き、温かい応援をよろしくお願いいたします」