WRC世界ラリー選手権は11月18日、第13戦オーストラリアのSS9~16が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上。20.1秒差の総合2番手にヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が続いた。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合6番手
「今回は、本当に僕らのラリーではないね。でも、これらすべてのトラブルを1つの週末で対処する方が、シーズンを通して別々に対処するよはましだと思うよ!」
「午後の走行ではいいタイムを出そうと思っていたけどサービス直後に突然、リヤでノイズが聞こえたんだ。いくつかダメージがあって、それでマシンのバランスが変わってしまった」
「SS12の最後は、かなり滑りやすくて、高速のダウンヒルコーナーでひどいアンダーステアがあって、土手に衝突してスピンした」
「明日は天候次第で面白いことになるかもしれない。いくつか本当にトリッキーなステージがあるから、ウエットなら、どうなるか分からない。ラリーは終わるまで終わらない。だから、僕らは前進し続けなければならない」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合3番手
「全体的に、昨日よりもはるかにポジティブな1日だったと思う。マシンのフィーリングもずっと良かったから、自信を持てたし、ドライビングも向上させることができた」
「午後は大きくプッシュした。それで、表彰台圏内に戻れてよかったよ。明日はいくつかよりトリッキーなステージがあるから、集中し続ける必要がある。だけど、チームのためにも、もう1度トップ3フィニッシュというリザルトでシーズンを終えたい」
●エルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合8番手
「今回のラリーで苦労することは分かっていたけど、今日はまたタフな1日に直面した。これらのSSを本当にエンジョイしているけど、ただ最大限にアタックして、楽しむためのトラクションがなかっただけだ」
「その代わり、すべてのステージを走りきり、将来のために貴重となるノートを完璧にしてきた」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合首位
「最終日に向けてラリーをリードできるのはいい気分だ。もちろんイベントはまだ終わりには程遠いけれど、今日のトリッキーなステージへの僕たちのアプローチには満足している」
「僕たちのペースは全体的によかったし、ステージ優勝も積み重ねることができた。それと同時に、午前中にアンドレアス(・ミケルセン)がリタイアしたために、彼ともっと戦うことができなかったのは残念だ」
「僕たちにとってもトラブルがまったくない1日とは言えなかった。(SS10の)ニューリーのステージではミスをしてしまった。分岐のところで直進してしまったんだが、幸いそれほどタイムを失わずにすんだ」
「ミスを取り戻そうとした結果、ギヤボックスの何かが壊れてしまい、ランチタイムサービスで修理しなければならなかった」
「午後の走行はもっとやろうとしていたことがあり、まあまあ良いギャップを広げることができた。充分なリードというものはない。天気にはこれからも影響されそうだ。最終日の午前中は果敢にチャレンジしていくよ」
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合5番手
「今年のオーストラリアの天気はまるでカーブボールを投げられているようだ。いくつかのステージでは、ふたつのまったく違うラリーのようだった。あるところはウエットで、あるところは完全にドライなんだ」
「どのタイヤコンパウンドもコンディションに完全に合うものがなかったから、タイヤ選択は複雑なものになったよ。(SS9の)ナンブッカはそのいい例だ。最初の10kmや15kmはウエットでぬかるんでいたが、そのあとは100%ドライだった」
「少し意表をつかれたね。今日はいくつか違うことを試して、マシンの感触を改善しようとしていた」
「午後にデフマッピングにいくつか改善を加えることができたおかげで、より大きな自信をもって自然なドライブができるようになった。明日もこの方向性に進み続ける必要があるし、トップ5の順位を確実にしたい」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合21番手
「とてもがっかりしている。勝利でこのシーズンを終えられたら本当に素晴らしかったのに、自分のミスのせいでチャンスを逃してしまった」
「(SS10の)ニューリーのステージをスタートして約2kmのところの(丘の)頂上にさしかかる右カーブで、僕は大回りをして土手に強く当たってしまったんだ」
「当初、パンクしたのは後輪だけだと思っていたんだけど、すぐに前輪もパンクしていることがわかった。スペアタイヤはひとつしか積んでいなかったから、そこでゲームオーバーだった」
「9割方はうまくいっていたのに、今日は僕たちの側に運がなかったようだ。でもティエリー(ヌービル)がラリーのリードを引き継いだのは素晴らしいね。彼がチームに優勝をもたらしてくれるよう彼のために幸運を祈るよ」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合4番手
「(SS13にある)最初のコーナーの後、狭い橋があったんだけど、リヤのホイールを少し当ててしまった。数km走ったところで、何かがおかしいと感じたんだ」
「タイムコントロールの後でクルマを止め、サスペンションを修理しようとした。僕は続けたかったけど、チームがやめるように言ってきた。結局最後のロングステージ(SS14)の走行がキャンセルされてしまい、苛立ったよ。好結果を逃してしまったんだ」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合4番手
「今日も良い1日だった。午前中、ナンブッカのステージは特に困難なのがわかった。でもこのステージが初めての僕たちにしては、より経験のあるドライバーたちと比較してもそれほど悪くはなかったよ」
「午後の走行はコンディションがドライになってきてので、良くなった。僕たちは他のドライバーの不運のおかげで順位を上げたけど、それもラリーの本質だ。表彰台に登るために、どんなチャンスでも掴む準備ができている」
ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合4番手
「1日の初めは雨が降ってトリッキーだった。ナンブッカではスピンの後ストールしてしまい、再スタートするのに時間を食ってしまった。その後は、完全にリズムを失って、ステージの最後まで苦戦していた」
「3番目の出走順はハンデだったから、午後のステージはソフトタイヤで賭けに出てみたんだ。結局それは特に賢い選択にはならなかった。走行をさらに進めるにしたがってタイヤは能力を失っていった」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合2番手
「今朝はところどころ、道が湿っており、場所によっては濡れていたからソフトタイヤは正しい選択だったと思う」
「午後はドライになったけど、サービスを出る直前に、にわか雨が降るという情報を得た。本来は、すべてハードタイヤでいくつもりだったけど、その情報を鑑みてソフトタイヤを2本盛り込んだんだ」
「 実際、情報は完全に正しくロングステージの最初と終わりでは路面が湿っており、ソフトタイヤが上手く機能した。ただし、自信を持っていたSS14が橋のダメージによりキャンセルとなってしまったのは少々残念だ」
「クルマのバランスについては完全だったとは言えないけど、それでもいい1日でしたので、明日が楽しみだ」
エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合9番手
「今日は出走順が1番だったため、とても難しい1日だった。グリップレベルが目まぐるしく変わるため、一体どれくらいグリップするのか見極めるのがとても難しく感じられた」
「また、今日はタイヤ選択が重要な意味を持つ1日だったけど、自分たちは多くの路面を適切ではないタイヤで走った。 ただしそれには理由があり、ソフトタイヤの残り本数が少なく、新しいソフトタイヤを明日のパワーステージに残しておきたかったからなんだ」
「つまり戦略的な決断であり、それに加えてこのようなコンディションでの経験を可能な限り多く積むという、学習的な意味合いもあった」