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櫻井翔、『先に生まれただけの僕』に波乱の予感? 学校説明会の成功の裏に“新たな伏線”が

2017年11月19日 12:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 オープンキャンパスを成功させて、近隣の中学校や予備校からも好評を集め、生徒たちの意識も高まってきた京明館高校。着実に鳴海(櫻井翔)が押し進めてきた学校改革の成果が出てきたのである。次に待ち受けているのは“顧客獲得の場”である学校説明会の成功。そして、いまだ反発をつづける物理教師・郷原(荒川良々)と、加賀谷(高嶋政伸)の攻略だ。


(参考:オー


 18日に放送された日本テレビ系土曜ドラマ『先に生まれただけの僕』第6話。ドラマも折り返し地点を超え、終盤へと向かう流れの中で、ひとつの節目となるエピソードになったのではないだろうか。教師と生徒が一体となって鳴海と同じ方向を向き始める、学校改革の下地の完成。そして、ドラマの終盤を盛り立てる伏線の登場といったところだろう。


 まず、これまで鳴海に反発していた3年生の担任を務める3人の教師のうち、生物の河原崎(池田鉄洋)と古文の杉山(秋山菜津子)は先週の“ペップトーク”によって鳴海側に傾き始めていることが窺える。それによって裏切られたと感じ、不平を漏らす郷原(荒川良々)は、加賀谷(高嶋政伸)の元で自身の胸の内をあらわにするのだ。


 鳴海の学校改革が完成し、偏差値が上がることで居場所がなくなってしまうと危惧する郷原。二流大学を出て、自衛隊に入っても1年で辞めて、まぐれで京明館の教師になった郷原は、生徒のレベルが低いからこそ教師をできているというコンプレックスを抱き、改革に対して焦りを感じていたことが明らかになる。敵対するポジションだった彼だが、決して悪役ではなかったということだ。


 それを聞いた加賀谷は、郷原を利用して学校説明会参加者のリストを確保。その中で学内の状況を知る在校生の保護者を見つけ出し、鳴海のこだわりである「リストラをしない」姿勢が、教育力向上の妨げになることを押し出そうと画策するのだ。ところが、それは鳴海の見事なスピーチ力によって、見事にかわされる。


 「京明館高校の成長は、生徒の成長であり、教師の成長です」。この言葉によって、教師が生徒と真剣に向き合っていくという鳴海のヴィジョンが明示され、保護者の心を掴むだけでなく、鳴海自身が学校に関わる全員に信頼を置いているということで、郷原の心が確実に動くのである。


 そんな中、着実に終盤への伏線が張られていく。鳴海と聡子(多部未華子)の関係を揺るがしそうな、真柴(蒼井優)の想いが徐々に見え隠れし始め、そこに真柴へ好意を寄せる島津(瀬戸康史)の行動力。この四角関係が、学園ドラマの枠に留まらない本作に、さらなる拍車をかけることだろう。しかも、次週は生徒が結婚を考えるという物語が展開。つまりは鳴海と聡子の結婚の話に波及し、波乱が待ち受ける予感が漂っている。


 さらに学校説明会の最後に登場した母娘の姿。母親役が西田尚美という時点で、単発のモブキャラではないと予感させるが、すぐにその母娘の苗字が“加賀谷”であることが明らかに。なるほど、強大な敵である専務・加賀谷を落とす道筋が、ちらりと見え始めている。


(久保田和馬)