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インディカー初の女性ウイナー、ダニカ・パトリック。2018年のデイトナ500とインディ500に参戦し現役引退へ

2017年11月18日 19:42  AUTOSPORT web

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マイアミで記者会見を行ったダニカ・パトリック
アメリカンモータースポーツを代表する女性ドライバーのダニカ・パトリックは、2018年2月に行われるNASCARデイトナ500と5月のインディアナポリス500マイルレースへの参戦をもって引退することを発表した。

 サラ・フィッシャー以来ふたり目のフル参戦女性ドライバーとして2005年にインディカーデビューを果たしたダニカ。その年のインディ500では女性ドライバー史上最高位となる4位を記録。ルーキーながら3度のポールを獲得しダニカ旋風を北米に巻き起こした。

 ほかのドライバーに負けず劣らずの活躍を見せ、2008年にツインリンクもてぎで行われたインディジャパンで、女性ドライバーとしてはインディ史上初となる優勝を果たした。


 2012年からはNACARに転向。2013年にスチュワート・ハース・レーシングに移籍し、NASCARのトップシリーズであるスプリントカップにフル参戦。開幕戦となるデイトナ500では、ポールポジションを獲得する活躍を見せた。


 一時はF1転向の噂も流れたダニカだったが、スポンサー集めに苦労し9月に2017年限りでチームから離脱することを発表した。

「フル参戦は今年が最後のシーズンになる」とシーズン中に語っていたダニカ。2018年の活動に対しては明言していなかったが、17日にマイアミで記者会見を行い、2月のデイトナ500と5月のインディ500を持って現役から引退することを明らかにした。

「妹からは感傷的になると言われたけど、そうはならないと言いました」と話し始めたダニカの目には涙がこぼれていたが、その涙を拭きとり「しかし、私はすべての機会に感謝しています」とコメント。

「私はまだ終わっていません。来年はデイトナ500とインディ500に参戦するつもりで、とても興奮しています。この挑戦は、私がまだ終わっていないことを証明する素晴らしい方法だと思う」とダニカ。

 35歳のダニカは、両シリーズを代表する伝統のレースに参戦する「ダニカ・ダブル」を達成し、素晴らしいキャリアに幕を閉じることを選んだ。

 記者会見では、インディ500の参戦チームを明らかにしてはいないが、インディアナポリス・モータースピードウェイの代表を務めるJ.ダグラス・ボレスは、「我々は、ダニカがインディ500に戻ることを計画していることをうれしく思っている。2005年にインディ500で世界の注目を集めた場所で、キャリアを終えることはふさわしいね。来年の5月にベライゾン・インディカー・シリーズの素晴らしいドライバーと共に、彼女が戻ってくることを楽しみにしているよ」とコメントしている。