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WTCCマカオ:オープニングレースは多重クラッシュで赤旗終了。道上が初の3位表彰台!

2017年11月18日 16:22  AUTOSPORT web

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WTCCマカオで嬉しい日本人初の表彰台を獲得した道上龍
WTCC世界ツーリングカー選手権は11月18日、マカオグランプリのギアレースとしてオープニングレースが行われ、途中7周目に多重クラッシュが起き赤旗終了に。レースはメディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が優勝。道上龍(ホンダ・シビックWTCC)が3位に入り、嬉しい初表彰台を獲得した。

 FIA GTワールドカップの予選レースに続きスタートしたWTCC世界ツーリングカー選手権のオープニングレース。前日赤旗が相次いだ予選では、クラッシュしたネストール・ジロラミ(ボルボS60 WTCC)が10番手だったものの、フリープラクティス2でエンジン交換をしていたため、ベナーニがポール、トム・コロネル(シボレーRMLクルーズTC1)が2番手、そして3番手に道上というグリッドになっていた。

 迎えたスタートでは、ベナーニ、コロネル、道上とグリッドどおりの順位でリスボア・ベンドへ。心配されたクラッシュ等もなく、1周目はそのままの順位。ただ、3番手の道上の後方には、チャンピオンを争うテッド・ビョーク(ボルボS60 WTCC)、ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が続いていた。また、後方では3周目あたりからケビン・グリーソン(ラーダ・ベスタWTCC)とロブ・ハフ、トム・チルトンという2台のシトロエンによるバトルが激化した。

 5周を過ぎるころになると、首位のベナーニはコロネルに対して2秒近くのリードを築き、海側でスピードが伸びる道上がコロネルとの間隔を詰めていく。一方、ビョークも道上とは離されず、2番手以下は僅差の争いが続いていった。

 レースはこのまま順位が大きく変わらないまま終了かと思われたが、残り2周というところのポリスで、その直前のFIA GTワールドカップ同様のクラッシュが起きる。5番手を走っていたミケリスがアウト側のバリアにクラッシュし、そこに直後のエステバン・グエリエリ(ホンダ・シビックWTCC)、グリーソンを抜いていたハフらがクラッシュ。玉突き事故が発生してしまったのだ。

 これでレースは赤旗となり、そのまま終了。首位を走るベナーニがトップチェッカー。2位はコロネル、そして3位には最後までビョークのプレッシャーを防ぎきった道上が入り、嬉しいWTCCでの日本人初の表彰台を日本車・日本製タイヤとの組み合わせで獲得した。表彰式にはホンダの山本雅史モータースポーツ部長をはじめ、F3に出場する牧野任祐や、道上がアドバイザーを務めるF3のThreeBond Racing with Drago Corseのメンバーも集まり祝福した。

「日本人として初めてのポディウムに上がることができて、光栄です。レースはスタートで少し失敗し出遅れましたが、トムさん(コロネル)をオーバーテイクしようと頑張りました。ただ、彼の方が山側が速かったですね」と道上。

「ホンダがマニュファクチャラータイトル争いをしているなかで、前半戦は苦しかったですが、だんだん自分の走りをできるようになってきました。このマカオと終盤に向けて、ホンダのタイトルとノルビー(ミケリス)のタイトル争いをサポートできるようにしたいです。結果が残せて良かったです」