WTCC世界ツーリングカー選手権は11月17日、13時25分から予選、そしてMAC3が行われ、5回の赤旗が出る荒れた予選のなか、ロブ・ハフ(シトロエンC-エリーゼWTCC)がポールポジションを獲得。ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が続いた。WTCC MAC3はホンダが勝利を飾った。
2年ぶりにマカオでの“ギアレース”として開催されるWTCC世界ツーリングカー選手権。11月16日には13時10分からフリープラクティス1が行われ、ミケリスが最速に。さらに17日には、9時15分からフリープラクティス2が行われた。FP1、FP2ともダニエル・ナギ(ホンダ・シビックWTCC)のストップによる赤旗が出ていたが、午後の予選では赤旗が連発されることになった。
まず、Q1では今回ひさびさにスポット参戦でWTCCに復帰したマ・キンファ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が山側でガードレールにクラッシュ。また、再開後6分ほどで今度はニッキー・キャツバーグ(ボルボS60 WTCC)がRベンドのアウト側にクラッシュしストップ。さらに、その再開5分後には、スポット参戦のポー・ワ・ウォン(シボレーRMLクルーズTC1)がガードレールにヒット。相次いで赤旗となり、満足にタイムが残せているのは、先にコースインできていた上位陣のみとなっていた。
Q1はその後赤旗が出ることなく進んだが、トム・チルトン(シトロエンC-エリーゼWTCC)がトップでQ2に進出。メディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が続き、ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が3番手に。上位陣は2分25秒台となった。道上龍(ホンダ・シビックWTCC)も11番手でQ2進出を果たしている。
Q2は14時20分にスタートし、タイムが記録されていくが、開始5分後に赤旗が。今度はポリスでネストール・ジロラミ(ボルボS60 WTCC)がクラッシュ。それを避けきれず、Q1で2番手だったベナーニがジロラミにクラッシュしてしまう。また再開後、今度はジョン・フィリッピ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が最終コーナーでアウト側のバリアにヒット。左リヤを大きく壊し、赤旗となった。
これでQ1、Q2合計で5回の赤旗が提示され、6台のマシンがクラッシュ。特にQ2では4台がクラッシュする事態に。その後はハフが首位でQ2をフィニッシュし、エステバン・グエリエリ(ホンダ・シビックWTCC)が2番手に。ミケリスが3番手となった。オープニングレースのポールポジションは10番手となっていたジロラミだったが、フリープラクティスでトラブルが起き、エンジン交換をしていたためグリッド降格。クラッシュしたベナーニがポールとなった。道上龍はQ2で7番手となり、オープニングレースでは2列目グリッドを得た。
続いて行われたシングルカーアタックのQ3では、ミケリスが2分24秒301をマークするも、ガードレールスレスレの鬼神のアタックをみせたのはハフ。2分23秒995というタイムをマークすると、ポールポジション獲得に渾身のガッツポーズをみせた。
「すごくタフな週末だったけど、最後にはポールポジションが獲れるクルマになっていて嬉しく思うよ」とハフ。
予選後にスタートしたWTCC MAC3だが、ボルボが3台中2台がクラッシュしていたこともあり、出走が危ぶまれた。まずはホンダがアタックし、その間にボルボは修復を狙い外観こそ修復できたものの、なんとか走れるレベルにしか修復できず、3台によるパレードランのような形に。3分43秒差でホンダの勝利となった。相次ぐ赤旗によって、MAC3は30分以上押しての終了となった。