フォーミュラV8 3.5を運営するRPM-MKTGは11月17日、2018年シリーズの開催を見送ると発表した。この結果、20年に及ぶシリーズの歴史に幕を下ろすことになる。
1998年にワールド・シリーズ・バイ・ニッサンとしてスタートしたフォーミュラV8 3.5。その後、2005年には名称をフォーミュラ・ルノー3.5シリーズに変え、これまでフェルナンド・アロンソやセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルドといった後にF1で活躍するドライバーたちを輩出してきた。
しかし、2015年にルノーが身を引いて以降、参戦チームが減少。WEC世界耐久選手権の併催レースとして行われる2017年シリーズ最終戦バーレーンは、わずか10台のエントリーに留まっている。
プロモーターのRPM-MKTGはシリーズ発足当初からシングルシーターでのキャリア形成を目指す若手ドライバーや家族を支援するべく、低コストなチャンピオンシップを目指してシリーズを運営。ヨーロッパで行われているシングルシーターシリーズと比較すると「現在もフォーミュラV8 3.5以上にコストとパフォーマンスのバランスが整ったシリーズは存在しない」と自負している。
しかし、その一方で若手育成フォーミュラは、どれも理想的なエントリー台数を確保できていないとしており、その結果、「フォーミュラV8 3.5も2018年の開催を見送らざるを得なくなった」という。
ただし、RPM-MKTGは今後もヨーロッパ拠点のシングルシーターチャンピオンの動向は注視していくと言い、「チームやドライバー、スポンサーといった条件が変わってくれば、シリーズを復活させる可能性はある」としている。
2017年シーズンのフォーミュラV8 3.5にはRPモータースポーツから金丸悠が参戦。イタリア・モンツァで行われた第3ラウンドのレース2で表彰台を獲得する走りをみせていた。