WEC世界耐久選手権第9戦は11月16日、バーレーン・インターナショナル・サーキットでフリープラクティス(FP)1回目と2回目が行われ、走行初日はTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/アンソニー・デビッドソン)が最速タイムをマークした。2番手には7号車トヨタが入りトヨタ勢がワン・ツー、ポルシェ勢は総合3、4番手となっている。
2017年シーズン最終戦バーレーン。現地時間15時00分から開始されたFP1は気温27度、路面温度31度のドライコンディションで行われた。
4台で争われるLMP1クラスのなかで真っ先にコースインしたのは、前戦の上海でポールポジションを獲得した7号車トヨタ。マイウ・コンウェイ駆る7号車トヨタは計測2周目にセッション最速となる1分42秒313をマークする。
これとほぼ同じタイミングでブエミがドライブする8号車トヨタも僚友から0.199秒差となる1分42秒512を記録。総合2番手につけた。
上海でドライバーズタイトルを決めたポルシェLMPチームの2号車ポルシェ919ハイブリッドは、ティモ・ベルンハルトのドライブでトップから0.334秒差の総合3番手に。
僚友1号車ポルシェは、フォード・チップ・ガナッシ・チームUKの67号車フォードGTのオイルリークによって赤旗が掲示されたセッションの再開後、ニール・ジャニがパーソナルベストを記録するも総合4番手に留まった。
なお、1号車ポルシェはセッション終盤にトラブルに見舞われ、約20分にわたってピットで修復作業を行っている。
19時30分からスタートしたFP2はWECシリーズ戦では唯一のナイトセッション。気温23度、路面温度28度となったこのセッションではLMP1クラス全車が計測2周目にベストタイムを記録していく。
まずアタックに出たのは8号車トヨタで、一貴が1分40秒095をマーク。直後にホセ-マリア・ロペス駆る7号車トヨタが1分40秒693というタイムで総合2番手につけると、ロペスから交代した可夢偉がセクター1で全体ベストをマーク。タイムアップが期待されたが、セクター3で遅れをとりタイム更新ならず。
セッション早々にトヨタ勢がワン・ツー体制を築くなか、最終戦を前にマニュファクチャラーズタイトルを確定させたポルシェ勢はニック・タンディ駆る1号車ポルシェが1分40秒855で暫定3番手につける。
コースインを5分ほど遅らせた2号車ポルシェは、2018年のトロロッソF1ドライバーに決定したブレンドン・ハートレーがセクター3で全体ベストとなる1分40秒773を記録。僚友1号車ポルシェを上回り総合3番手に入った。
■逆転戴冠狙うクリアウォーター・レーシングがクラストップに
LMP2クラスは上海で今季3勝目を挙げランキングトップで最終戦を迎えたヴァイヨン・レベリオンの31号車オレカ07・ギブソン(ジュリアン・キャナル/ニコラス・プロスト/ブルーノ・セナ)が好調をキープ。セナのドライブで1分47秒664をマークして、クラストップとなっている。
LM-GTEプロクラスでは、今戦が現行車でのラストレースとなるアストンマーチン・レーシングの97号車アストンマーチン・バンテージ(ダレン・ターナー/ジョナサン・アダム)が僚友95号車アストンマーチンとともにタイムシートの最上段を確保した。
5台で争われるLM-GTEアマクラスは澤圭太を擁するクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTE(ウェン-サン・モク/澤/マット・グリフィン)が、クラス唯一の2分切りを果たす1分59秒773でトップにつけている。
WEC第9戦バーレーンは17日(金)の11時20分(日本時間17時20分)から60分間のFP3を実施。その後、17時00分(日本時間23時00分)からLM-GTE、LMPに分かれた公式予選が行われる。