11月16日にシェイクダウンが行われたWRC世界ラリー選手権第13戦オーストラリア。この大会に2台のトヨタ・ヤリスWRCを投じるTOYOTA GAZOO Racingは、17日に迎える本格的なスタートに向け、セッティングを煮詰めた。
2017年シーズンのWRC最終戦となるラリー・オーストラリアはグラベル(未舗装路)が大部分を占めるイベント。テスト走行となるシェイクダウンも全長5.02kmのグラベルステージで行われた。
チームのエースドライバーを務めるヤリ-マティ・ラトバラは、合計で4回ステージを走行。最後のアタックで4番手タイムを記録した。
なお、この際ラトバラのサイドシートにはコドライバーのミーカ・アンティラではなく、地元ニュース番組のプレゼンター、サラ・ジーン・ベルさんが乗っていたという。
チームメイトのエサペッカ・ラッピも大きなアクシデントなくシェイクダウンを終え、8番手タイムを記録している。
「ヤリ-マティは4回目の走行時にそれまでよりも約1秒速いタイムを記録した。その時ヤリ-マティはゲストを横に乗せて走っていたが、きっと彼女にとってはスリリングな経験だっただろう」と語るのは、チーフエンジニアのトム・フォウラー。
「我々は2台のクルマで異なる戦略を実施し、最高のセッティングを得るべく微妙に異なる2種類のフロントサスペンションを試した」
「そしてチームワークに支えられてのシェイクダウン作業により、大幅なタイム更新が可能となったんだ」
「それ以外にも、ラリーに合わせたエンジンセッティングの最適化を実施したが、それはいつもシェイクダウンで行なっている通常の調整作業だ」
「シェイクダウンでは良いスタートをきることができたから、明日からも好調を維持できればと思う」
ラトバラは「直近の2戦は少し苦労したが、ようやく本来の調子を取り戻したと思う。表彰台でシーズンを終えることができればとても素晴らしいし、それが今回のラリーでの目標だ」とコメント。
ラッピも「シェイクダウンは、ここ3戦のなかでもっともうまく行き、大きな自信を持つことができた」と意気込んでいる。
ラリー・オーストラリアは17日(金)に本格的にスタート。初日はSS1~8までの8SSが行われる。